縄文土器

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上記の年代は放射性炭素年代測定を較正した歴年代観に従っているが、いずれにせよ精度の高い推定は難しく、現在でも研究途上である。 上記の年代は放射性炭素年代測定を較正した歴年代観に従っているが、いずれにせよ精度の高い推定は難しく、現在でも研究途上である。
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 +参考・引用文献
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 +・日本史大事典 第三巻   下中弘   1993  株式会社平凡社
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 +・稲作伝来[先史日本を復元する4]  森岡秀人・中園聡・設楽博巳  2005  株式会社岩波書店
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2009年1月9日 (金) 18:55の版

・縄文土器とは

縄文時代に行われた土器の総称。その名はE・S・モースが1877年(明治10)に発掘した大森貝塚発見の縄目文様を持つ土器をcord marked potteryと説明したことに由来する。日本列島のほぼ全域に分布するが、一時的に北は南千島、南は沖縄本島に達している。地方ごと、時期ごとに形態や文様をはじめ、製作法などの流儀作法全般にわたる独特な特色を示す様式があり、縄文時代全体を通じて約75様式の消長が知られている。 継続期間の長い長命型、短期で終わる短命型、また広範に分布する広域型、狭い範囲に限定される極地型など様々である。土器様式の時期的な変化を新旧の順序に編成した縄文土器編年は草創期、早期、前期、中期、後期、晩期の6期に区分されるが、草創期を早期に含めた5期区分も一部に行われている。各時代はさらに10段階前後の様式上の変遷に細分され、縄文時代のすべての文物に相対的な時間的先後関係を与える基準とされている。


・縄文土器の特徴

縄目文様は撚糸を土器表面に回転させてつけたもので、多様な模様が見られる。縄文土器の文様は、その多種多様さにおいて世界の先史時代土器の中でもきわめて特徴的である。しかし実際には縄文を使わない施文法(例えば貝殻条痕文)や装飾技法も多く、これは土器型式によって様々である。その意味で、「縄文土器」を総称として用いることは厳密に言うと無理があるが、既に一般に定着した用語であるので、容認されている。 窯を使わないやや低温(600℃~800℃)の酸化焼成のため、赤褐色系で、比較的軟質である。胎土は粗く、やや厚手で大型のものが多いが、用途や時期によっては薄手、小形品、精工品も作られている。男性原理の象徴として考えられている石器に対して、食料の保存加工に用いる土器は女性原理に属するものであると考えられており、信仰に関わる土製品には代表的な土偶の他、土器片を再利用して人形状土製品や土器片錘などが作られた。



・縄文土器の変遷

〈草創期:約16,000年前~〉

方形平底および円形丸底深鉢の二形式(器形)がある。土器の特徴としては、口縁部に粘土ひもをはりつけた隆起線文が横に走り、胴部以下は無文。隆起線文の他にも貝殻などで施文した爪形文や押圧縄文など単純な文様がある。土器の内外面には、煤あるいは煮こぼれや焦げ付きなどが付着していたことから、食物の煮炊き用であったことが分かる。


〈早期:約11,000年前~〉

柔らかな土面に突きさし安定させるため、器形は尖底の円錐型深鉢が一般的。文様はより糸を軸に巻き回転させるより糸文、刻みをつけた軸棒を転がす押型文、樹枝などで線を彫る沈文線など。


〈前期:約7,200年前~〉

器形は平底深鉢土器が一般化。他には浅鉢・台付き土器も出現。縄文文様の最盛期。中部・関東地方に貯蔵用の壺や盛り付け用の鉢などが煮炊き用以外として初めて製作されるようになり、一部近畿地方に波及する。


〈中期:約5,500年前~〉

口縁部に炎様に飾った火陥土器、他には深鉢型・注口土器も製作される。渦巻文など文様が複雑化する。


〈後記:約4,700年前~〉

深鉢・浅鉢・注口土器が一般化する。釣手形土器、蓋付き土器、双口土器など器形は変化に富む。文様は沈線文のほか磨消縄文の手法が発達する。


〈晩期:約3,400年前~〉

東日本を中心に器形を磨いた亀ヶ岡式土器が有名。繊細流麗な文様。独特な磨消縄文。


上記の年代は放射性炭素年代測定を較正した歴年代観に従っているが、いずれにせよ精度の高い推定は難しく、現在でも研究途上である。





参考・引用文献

・日本史大事典 第三巻   下中弘   1993  株式会社平凡社

・稲作伝来[先史日本を復元する4]  森岡秀人・中園聡・設楽博巳  2005  株式会社岩波書店


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