土器
出典: Jinkawiki
2009年1月25日 (日) 00:14の版 Bunkyo-student2008 (ノート | 投稿記録) ← 前の差分へ |
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○土器(どき)
土器とは、小石や砂などの混ぜ物をつなぎとした粘土を練り固めて器を形づくり、焼き上げた容器のことである。日本の縄文土器、弥生土器、がその例である。土器の焼成温度は600~900度で一般に低く、後代の構造的なかまどで焼いた陶磁器とは異なり、多くは平地または簡単なくぼ地で焼いたと推定される。焼成温度が高く、胎土中の長石や石英などの鉱物が溶けて釉薬(ゆうやく)をかけた状態となり、ついには胎土も改良されてガラス質の光沢ある非常に硬い容器となる陶器(1200度以上)や磁器(1350度以上)とは区別される。また土器よりは高温で陶器よりは低温(1000度以上)で焼かれたものは陶質土器とよばれるが、日本の須恵器(すえき)、朝鮮の新羅(しらぎ)焼がこれにあたるとされる。
土器の器壁の内部には、気孔が多く残っているため、透水性が著しく、陶磁器と比べて比重が軽く、胎土の密度が小さい。したがって、脆くて壊れやすい。土器は煮炊きのために用いられたとされる。
○縄文土器と弥生土器
縄文土器と弥生土器には様々な違いがある。
【形の違い】
縄文土器は口が広くて深い形が多い。この形を深鉢形という。縄文時代の約一万年もの間、土器の基本形としてずっと使われた。その理由としては、深鉢形はスープやシチューのように汁を蒸発させないで食べ物をじっくり煮るのに都合が良いからといわれている。土器で煮炊きをすることで、ドングリや山菜のように生では食べられなかった物からアクを抜き、また貝や肉も煮ることでスープまでおいしく食べられるようになったのである。
一方で弥生土器の形は三種類が基本で、使い方に応じて最もふさわしい形が完成されていったことが特徴である。三種類とは、壷、甕(かめ)、鉢・高坏(たかつき)である。壺は首が細くて長いので、煮炊きよりもふたをして穀物や液体などを貯めておくのに都合がよいであろう。甕は口が大きく開いて深いので、縄文土器の深鉢と同じ煮炊き用と考えられる。浅くて口が開く鉢や、これに台のついた高坏は食べ物の盛りつけ用であろう。弥生時代も終わり頃の風習を記録した魏志倭人伝には、高坏に盛った食べ物を手で取って食べると書かれている。
【文様の違い】
縄文土器の文様は、その名の通り縄をころがした縄文を多く使うが、上から下まで大部分を文様で埋めつくし、粘土を盛り上げたり、彫刻のように彫ったりする立体的な文様が特徴といえる。
弥生土器の文様は、平面的で三角形や円形、直線や波形などの組み合わせが多い。絵画的な縄文土器の文様に比べて、弥生土器はただの飾りのような文様が主流になってくるようである。銅鐸にも使われたノコギリの歯のような文様や、器の全体を赤く塗ることは壺に多く見られるが、これは中身を守る魔除けのような意味があったとも考えられている。
○製法
縄文土器や弥生土器は、輪積みによって作られていたとされている。それに対し、須恵器や陶質土器はロクロを用いて作られたとされている。
一般的に土器は、
①素地土の採取
②素地土作り
③成形
④文様施文
⑤乾燥
⑥焼成
⑦調整
という工程を経てつくられる。
参考文献
・フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』(土器)
・http://100.yahoo.co.jp/
・http://www.gunmaibun.org/guide/3/3-3-2.htm
ハンドル名:charmmy