四日市ぜんそく
出典: Jinkawiki
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三重県四日市市で発生した呼吸器疾患のこと。四日市市にある石油科学コンビナートを中心とする工場群からの、排煙中の硫黄酸化物などが原因とされた。 『公害』という認識が当時の人々には、あまりなかったこともぜんそく患者の増大につながった要因であると考えられる。 対策として、1965年に四日市市は公害病と認定された市民に対し、市の費用で治療費を補償する制度を開始。その当時、市の「無償救済」は全国初の試みであり、国も公害患者を公費で救済するということはしていなかった。認定患者の数は1965年5月に行われた第一回の調査では18人だったが、1967年6月には381人、1970年9月には544人と急増した。この数年の間の患者の急激な増加で、市だけでは治療費を負担できなくなり、国や企業も分担金を出すようになった。
四日市市の大気汚染・公害を改善したのは、原因である硫黄酸化物を取り除く脱硫装置の普及、より硫黄分の少ない原油への切り替えだった。この2つの方法は硫黄酸化物削減法として特に効果があり、患者は減っていった。
参考資料:四日市市 公害資料館 :吉田克己著 四日市公害