プロジェクトメソッド

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2009年1月27日 (火) 17:35の版
Bunkyo-student2008 (ノート | 投稿記録)

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1918 年,キルパトリック(Kilpatrick, W. H.)が,論文「プロジェクト・メソッド」を発表し, 1918 年,キルパトリック(Kilpatrick, W. H.)が,論文「プロジェクト・メソッド」を発表し,
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子どもの自発的活動を中心とするカリキュラムを提唱した。 子どもの自発的活動を中心とするカリキュラムを提唱した。
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これはデューイの経験主義教育理論を具体化した方法である。 これはデューイの経験主義教育理論を具体化した方法である。
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1920年代のアメリカにおける進歩主義の代表的なほほ胡乱であり、日本にも影響を与えた。 1920年代のアメリカにおける進歩主義の代表的なほほ胡乱であり、日本にも影響を与えた。
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この方法では学習の最初に目的を設定し、実行計画を立て実施、最後に評価をするという4つの過程を経験する。 この方法では学習の最初に目的を設定し、実行計画を立て実施、最後に評価をするという4つの過程を経験する。
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(「目的-立案-遂行-評価」という4段階の教授法としても考えることができる。) (「目的-立案-遂行-評価」という4段階の教授法としても考えることができる。)
-「目的的活動」(purposeful activity)を中心とするプロジェクト・メソッドでは,学習結+ 
-果である知的理解や技能の獲得よりも,活動を通して得られる「付随学習」( concomitant+ 
-learning)によって,子どもの性格・態度・道徳を形成することに重点が置かれる。+「目的的活動」(purposeful activity)を中心とするプロジェクト・メソッドでは,学習結果である
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 +知的理解や技能の獲得よりも,活動を通して得られる「付随学習」( concomitantlearning)によって,
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 +子どもの性格・態度・道徳を形成することに重点が置かれる。
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さらに,このような子どもの活動を中心とする学校のカリキュラムは,キルパトリックによれば, さらに,このような子どもの活動を中心とする学校のカリキュラムは,キルパトリックによれば,
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子どもを彼らが置かれている環境に適応させるために, 子どもを彼らが置かれている環境に適応させるために,
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それぞれの環境の固有性が重視されるべきである。 それぞれの環境の固有性が重視されるべきである。
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つまり,農村学校には,子どもが農村の環境に適応できるカリキュラムを設け, つまり,農村学校には,子どもが農村の環境に適応できるカリキュラムを設け,
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小都市・大都市の学校には,それぞれ異なるカリキュラムを設けることになる。 小都市・大都市の学校には,それぞれ異なるカリキュラムを設けることになる。
-これは彼の『方法の基礎』(Foundations of+ 
-Method, 1925)の中でも述べられている。+これは彼の『方法の基礎』(Foundations ofMethod, 1925)の中でも述べられている。
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子ども自らが、学習の目標を立て、その遂行に向けて計画を立てるものであるから教師は 子ども自らが、学習の目標を立て、その遂行に向けて計画を立てるものであるから教師は
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適切なテーマや問題の設定がなされているかを判断しなければならない。また、計画や活動に必要な条件を 適切なテーマや問題の設定がなされているかを判断しなければならない。また、計画や活動に必要な条件を
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整えるとともに、時として、学習者の相談に応ずるなどの支援も行う。 整えるとともに、時として、学習者の相談に応ずるなどの支援も行う。
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このプロジェクト・メソッドの一例として、伊那小の活動が挙げられると思う。 このプロジェクト・メソッドの一例として、伊那小の活動が挙げられると思う。
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伊那小の活動は、何か生き物を育てていく中で、えさの量を計算する場合、 伊那小の活動は、何か生き物を育てていく中で、えさの量を計算する場合、
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算数を取り入れるなど、さまざまな教科を応用的に学ぶ学習方法であるだろう。 算数を取り入れるなど、さまざまな教科を応用的に学ぶ学習方法であるだろう。
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 このように、プロジェクト・メソッドは教科に区分された学習ではなく、  このように、プロジェクト・メソッドは教科に区分された学習ではなく、
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児童などの生活経験を基盤とした学習方法であり、基礎・基本を学んだ後に、総合・応用・発展 児童などの生活経験を基盤とした学習方法であり、基礎・基本を学んだ後に、総合・応用・発展
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させる時期に取り入れると学習効果が期待できる。 させる時期に取り入れると学習効果が期待できる。

最新版

1918 年,キルパトリック(Kilpatrick, W. H.)が,論文「プロジェクト・メソッド」を発表し,

子どもの自発的活動を中心とするカリキュラムを提唱した。

これはデューイの経験主義教育理論を具体化した方法である。

1920年代のアメリカにおける進歩主義の代表的なほほ胡乱であり、日本にも影響を与えた。

この方法では学習の最初に目的を設定し、実行計画を立て実施、最後に評価をするという4つの過程を経験する。

(「目的-立案-遂行-評価」という4段階の教授法としても考えることができる。)


「目的的活動」(purposeful activity)を中心とするプロジェクト・メソッドでは,学習結果である

知的理解や技能の獲得よりも,活動を通して得られる「付随学習」( concomitantlearning)によって,

子どもの性格・態度・道徳を形成することに重点が置かれる。


さらに,このような子どもの活動を中心とする学校のカリキュラムは,キルパトリックによれば,

子どもを彼らが置かれている環境に適応させるために,

それぞれの環境の固有性が重視されるべきである。

つまり,農村学校には,子どもが農村の環境に適応できるカリキュラムを設け,

小都市・大都市の学校には,それぞれ異なるカリキュラムを設けることになる。

これは彼の『方法の基礎』(Foundations ofMethod, 1925)の中でも述べられている。


子ども自らが、学習の目標を立て、その遂行に向けて計画を立てるものであるから教師は

適切なテーマや問題の設定がなされているかを判断しなければならない。また、計画や活動に必要な条件を

整えるとともに、時として、学習者の相談に応ずるなどの支援も行う。


このプロジェクト・メソッドの一例として、伊那小の活動が挙げられると思う。

伊那小の活動は、何か生き物を育てていく中で、えさの量を計算する場合、

算数を取り入れるなど、さまざまな教科を応用的に学ぶ学習方法であるだろう。


 このように、プロジェクト・メソッドは教科に区分された学習ではなく、

児童などの生活経験を基盤とした学習方法であり、基礎・基本を学んだ後に、総合・応用・発展

させる時期に取り入れると学習効果が期待できる。


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