イエナプラン

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2009年1月30日 (金) 02:42の版
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イエナプラン教育は、1923年にドイツのイエナ大学の教育学教授であったペーター・ペーターゼン(1884年~1952年)が大学の実験教育として始めたものである。ペーターゼンはこのプランをスイスのロカルノで1927年に開かれた新教育連盟の第4会議で発表をした。この教育がオランダに紹介されたのは意外と遅いが、1955年に紹介されてから急激に発展し、現在でも200以上の小学校、そして中等学校もあるといわれている。またそこでは約45000人の生徒たちが学んでいる。オランダにおいて、他のオルタナティブスクールに比べると遅い出発となったが、その後急速に普及していき、オランダのオルタナティブスクールの5種類の中でも最も多い学校数となっている。また、この教育がオランダに紹介される当時、スイス・フロイデンタール・ルッターという女性が、自分の子が受けている学校教育に不満を抱き、オランダで行われていた新しい教育を求める運動に関わっていた。その彼女が、イエナプランという教育の存在を知ることになり、これをオランダに紹介するために力を注いだことが知られている。そのため、彼女はオランダのイエナプラン運動の母として、1962年、オランダ初のイエナプランの学校を設立し、1968年にはオランダイエナプラン協会の設立にも大きく貢献したとされる。

イエナプランのクラス編成

この教育の特徴の一つには、クラス編成があげられる。イエナプランは、小学校1年生から3年生で1クラスであり、また4年生から6年生で1クラスのクラス編成となっている。これは、年齢の異なる子供たちが同じ教室で学ぶという形をとることによって、一人の子供は三年間に順に最年少、中間、最年長という立場を体験することが出来、さらにまた次の三年間でその過程を繰り返すことになる。このようにすることで、先生が教えなくとも子供たち同士で互いに教えたり、学んだりすることが出来るというのである。このような実践は、学校社会が現実の社会を出来る限り反映したものであるべきとした考えによるとされている。こうした考え方に基づいて、この学校では親たちが学校の教育活動に参加することを奨励している。また軽度の障害児を出来る限り受け入れ、児童・生徒同士が共に学び合うということを大切にしている。これらの教育の実践では、「出来る子」、「出来ない子」と固定されず、落ちこぼれなどを出さないことで定評があるという。

主な教育

また、イエナプラン教育では、子供たちの学校での活動について「話す」「働く」「遊ぶ」「祝う」といった4つの基礎的な活動を分けて、これらについてローテーションを組んで行うといったことも強調している。この中にある、「祝う」というのは、行事や誕生日を祝うことで、週の終わりに演劇や合唱、演奏、また本の朗読などを行ったりもする。また、イエナプラン教育では、輪を作って話し合う場を大切にしている。10人くらいの子供たちが輪を作って話をしたり、話を聞いたりして、先生もその輪の中に一緒に入って、子供と同じ目線で語りかける。つまり、ただ黒板と向き合って授業を行っていくというのではなく、子供たちのすぐ側で、子供たちとごく身近な距離で話したり、説明を行ったりしている。そうした輪の中での話し合いから、学習のきっかけが刺激されていき、それを子供たち一人ひとりが調べてみたり、感想や報告をしていくという形をとっているのである。ここでは循環する輪のような流れがあるという。


参考文献

オランダの教育 平凡社

http://educa.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/post_c906.html

http://www.japanjenaplan.org/index.htm

 


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