アスペルガー症候群
出典: Jinkawiki
2009年12月26日 (土) 13:19の版
アスペルガー症候群とは
特徴
①知的な遅れ、言葉の遅れが無い アスペルガー症候群は、医学的には自閉症などと同じ発達生涯のグループに属し、どちらも「広汎性発達障害」とよばれ、似ている部分が多くある。 自閉症には、「社会性の特徴」「コミュニケーションの特徴」「想像力の特徴」の3つの特徴があり、これはアスペルガー症候群にもみられるものである。 アスペルガー症候群が自閉症と違うのは「言葉の遅れ」がみられないという点である。自閉症の子どもは子どもたちの大多数(定型発達)の子より言葉の発達が遅れることが特徴だが、アスペルガー症候群の子は、大多数の子と同じように1歳前後で単語が出て、2歳前後になると二語文を話すようになるといわれている。また、自閉症は約8割で知的な遅れを伴うが、アスペルガーではほとんど知的な遅れはない。
②人とうまくかかわれない
子どもは、集団生活を送るようになると、友だちとのかかわりのなかで、暗黙のルールや人との付き合い方を学び、社会性を身に付けていく。アスペルガー症候群の子は、「社会性の特徴」があり、周囲の状況をよんだり、暗黙のルールや常識を理解するのが苦手である。相手と視線を交わしたり、相手の気持ちを推し量ることも可能ではない。そのため、遊びのルールを守らなかったり、遊びの輪に加われないということもしばしば起こるが、本人は他人の気持ちを理解できずに行動しているだけなので、まったく悪気はない。
③不自然な話し方をする
アスペルガー症候群の子は、同年代の子と同じように、あるいはそれ以上に巧みに言葉を使う。しかし、よく聞いてみると言葉の使い方が独特で、「コミュニケーションの特徴」があることがわかる。 例えば、家族にも丁寧語を使ったり、反対に目上の人にくだけた口調で話したりする。また、不自然なまでにことわざや慣用句を多用するが、使っているほどには言葉の意味を理解していないこともある。また、「行く・来る」「いってらっしゃい・おかえり」のような、立場によって変わる言葉が理解しにくいことも特徴である。
④ものごとの流れを把握することが困難
「想像力の特徴」があり、ものの概念やものごとの流れを把握したり、これからどうなるのかといったことを想像するのが苦手である。 幼児期にするままごとやごっこ遊びも、定型発達の子と少し異なる。それは、おもちゃなどを何かに見立て、ストーリーをつくっていく想像力が乏しいためだと考えられる。 また、予定外のことが起こると、臨機応変に対応することができず、混乱し、不安になる。同じ時間に、同じ手順で、同じ作業を、ということに強くこだわり、柔軟に対応できないことも、想像力の欠如と関係がある。