持ち帰り弁当の中国進出

出典: Jinkawiki

(版間での差分)

最新版

最近中国市場を狙って、中国に進出する企業が増えてきている。それは中国の外食産業の売り上げが年間21兆円で、日本の28兆円よりも小さく、大きな成長が見込めるためである。日本の持ち帰り弁当企業も初の中国進出を果たした。2010年7月29日にオープンした中国第一号店(北京市)は、同社初の海外店舗となる。日本の食文化である「弁当」は、日本企業の積極的な中国進出に伴い、中国人にも知られるようになった。しかし、未知数な部分も多く、企業の腕が試される。

第一号店は中国のシリコンバレーと呼ばれている地区のオフィスビル一階に開き、中間層以上のビジネスマンを主なターゲットにする。 そして、「中国で好まれる食の道を進む」という意味を込めて、日本の店舗とは別の名前を付けた。 提供する弁当メニューは、日本で販売しているのと同じ14種類で、お米も中国で一般的に用いられる長粒種ではなく、 ジャポニカ米とし、日本の弁当をそのまま持ち込む方針をとった。

しかし、「中国人は温かい食べ物が好き。冷たい食べ物には抵抗感がある。」ため、日本スタイルの弁当には馴染みがない。 調理したてではなく、冷たい食べ物は衛生上や安全性の心配があるためともいわれる。 しかし、ここ最近は徐々に馴染んできたように思う。

それは、一足先に進出していたコンビニエンスストア各社の頑張りのおかげである。 冷たい食べ物でも安全だという意識を浸透させるため、店内を清潔にする対策を徹底した。店舗によっては店内で弁当の最終仕上げをして見せるなどの工夫を重ねた。さらに、単に日本式をそのまま持ち込むのではなく、持ち帰りに抵抗感がある顧客に配慮し、店内でも食べられる形態にするなど、中国に対応した取り組みもした。 このように、日本では当たり前の持ち帰り弁当であるが、他の文化圏に持っていくときにはその国の文化にあった形に修正していかねばならないのだ。この持ち帰り弁当という文化が今後どのように中国に受け入れられていくのか、とても興味深い。

参考文献 http://kumanichi.com/news/kyodo/economy/201007/20100721019.shtml


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成