チェルノブイリ原子力発電所

出典: Jinkawiki

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旧ソビエト連邦の西南の端、ポーランドに接するウクライナ共和国の中央部の北端、ベラルーシとの国境線に接するチェルノブイリ地区にある原子力発電所。1986年4月26日午前1時23分、この原子力発電所の4号炉にて大きな爆発事故が起きた。

チェルノブイリに原子力発電所が導入されたのは1977年。チェルノブイリ原発は黒鉛チャンネル炉(BBMK1000型炉)と呼ばれ、中性子の減速材として、水を用いる代わりに黒鉛を用いていた。 この4号炉は83年12月20日に臨界(原子炉の中でウランの核分裂が持続される状態)に達した。この翌々日の12月22日は原子力産業の労働者の記念日に定められており、この日までに原子炉を始動させようとした。同時に、この日までに完成を祝わなくてはいけないという圧力が様々な形でかかり、いろいろな無理が行われた可能性がある。期日に間に合わせるために、しなくてはならない安全面でのチェックをせずに済ませたのではないかと指摘する声もある。原発は臨界から全面的営業運転までに、およそ半年の試運転が必要と言われている。しかし、チェルノブイリ原発4号炉が電気出力100万キロワットの運転を開始したのは、84年3月始めだった。「チェルノブイリの遺産」を著したジョレス・メドベージェフは、原発安全操業監視委員会がシステムの点検、試験で手抜きを行なったのではないか、と述べた。その後、4号炉は営業運転開始から2年間稼働し続けた。定期点検と修理のために停止することになっていたのは、86年4月25日である。


参考文献(URL)

広河隆一 「チェルノブイリの真実」 1996年 講談社

チェルノブイリ医療支援ネットワーク: http://www.cher9.to/index.html


投稿者:おふな


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