風車

出典: Jinkawiki

(版間での差分)

2011年1月30日 (日) 15:09の版

風車は羽根車に風を受けて回転し、主に原動力を得るための装置。発電・製粉・風速計などに使われる。英語ではウィンドミル (windmill) だが、ミル(mill、原義は碾き臼)でわかるとおり、この語は本来は製粉の動力に使われるものを指す。風を受ける翼(羽根、帆などとも)、回転力を伝える回転軸、軸を支え回転せず固定された軸受けが、必須の部品であり、風が強い高所に上げるためのタワー、常に風に向けるための方位制御機構などをそなえることもある。 15世紀にはオランダで干拓地の排水用に風車が多用され始めた。これらはのちに蒸気機関に、さらには電動ポンプにとってかわられ、現在は観光資源、また一部は「キンデルダイク=エルスハウトの風車網」として世界遺産に登録されているが、少数が今も現役で排水に使われている。


風車の種類



水平軸風車と垂直軸風車

水平軸風車 - 風向きに対し、回転軸が平行な風車。

垂直軸風車 - 風向きに対し、回転軸が垂直な風車。

風車と聞いて多くの人が思い浮かべるのは水平軸風車だが、風車には垂直軸風車もある。

水平軸風車は、変化する風向きに対し平行であり続けなければならないため、方位制御機構が必要になる。小型の風車では方向舵などで受動的に制御するが、大型の風車では動力を使って能動的に制御することもある。なお、水平軸風車を使った風力計は、方位制御機構を利用し、風向も同時に測定することができる。

垂直軸風車は、通常、回転軸が地面に対し垂直になるよう設置する。そうすれば常に回転軸に対し直角に風が吹くため、方向制御が必要ない。


揚力型風車と抗力型風車

揚力型風車 - 揚力で回転力を得る風車。

抗力型風車 - 抗力で回転力を得る風車。

風車の翼(帆)は、揚力型風車では飛行機の翼、抗力型風車では帆船の帆とそれぞれ基本原理が同じである。

揚力型風車は高回転・低トルク、抗力型風車は低回転・高トルク。ただし、翼(帆)の枚数を減らせば高回転・低トルク、増やせば低回転・高トルクになる。

オランダ式の風車は抗力型水平軸風車である。


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成