思いやり予算

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2011年8月8日 (月) 23:54の版
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2011年8月9日 (火) 00:07の版
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== 概要 == == 概要 ==
-本来、日米安保条約に基づく日米地位協定では一部を除き、一切米国が負担することとなっている。+本来、日米安保条約に基づく日米地位協定では一部を除き、一切米国が負担することとなっている。しかし、上に述べたように財政難に陥った米国は、日本に対し駐留経費の分担を申し出た。これにより、日本政府は1978年に駐留経費の一部である62億円を支払った。その後の負担額は膨れ上がり、基地従業員の人件費、光熱費や水道費、基地内の建設費などのほぼ全額を、2007年度に「思いやり予算」として2173億円を支出した。
 +それとは別に基地周辺対策費、沖縄に関する特別行動委員会関係費、提供普通財産上試算、米軍再編関係費、基地交付金などが存在する。
-在日米軍駐留経費の日本側負担。本来、では経費は基地地主の地代などを除いて、一切米国が負担することになっている。だがベトナム戦争後、財政危機とドルの価値の急落に苦しんだ米国は日本に駐留経費分担を求めた。政府は1978年に62億円を支出したが、以後急増し、基地従業員の人件費、光熱水料、基地内の建設費のほとんど全額など、2007年度で2173億円を「思いやり」で支出するほか、地代や周辺の防音工事、自治体への補助金、無償提供中の国有地の推定地代を含めると日本の負担は年間6092億円。米兵1人当たり約1800万円に達する。日本の財政危機に対し、米国は財政が日本より余裕があるのに、なお「思いやり」を続けるのは道理に合わない、との声は与野党双方だけでなく、それが防衛省予算から出るため、防衛官僚の間にも強い。日本側の負担は期限5年の特別協定で定められてきたが、06年4月以降については日本側が負担の減少を求めたのに対し、米側は増額を要求して折り合いがつかず、暫定的に内容を変えず2年延長した。08年度以降については、07年12月両国は次の3年間で光熱水費8億円を削減するだけで協定を更新することで合意した。+在日米軍駐留経費の日本側負担。本来、日米安保条約に基づく日米地位協定では経費は基地地主の地代などを除いて、一切米国が負担することになっている。だがベトナム戦争後、財政危機とドルの価値の急落に苦しんだ米国は日本に駐留経費分担を求めた。政府は1978年に62億円を支出したが、以後急増し、ほか、地代や周辺の防音工事、自治体への補助金、無償提供中の国有地の推定地代を含めると日本の負担は年間6092億円。米兵1人当たり約1800万円に達する。日本の財政危機に対し、米国は財政が日本より余裕があるのに、なお「思いやり」を続けるのは道理に合わない、との声は与野党双方だけでなく、それが防衛省予算から出るため、防衛官僚の間にも強い。日本側の負担は期限5年の特別協定で定められてきたが、06年4月以降については日本側が負担の減少を求めたのに対し、米側は増額を要求して折り合いがつかず、暫定的に内容を変えず2年延長した。08年度以降については、07年12月両国は次の3年間で光熱水費8億円を削減するだけで協定を更新することで合意した。
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 +政府は1978年に62億円を支出したが、以後急増し、基地従業員の人件費、光熱水料、基地内の建設費のほとんど全額など、2007年度で2173億円を「思いやり」で支出するほか、地代や周辺の防音工事、自治体への補助金、無償提供中の国有地の推定地代を含めると日本の負担は年間6092億円。米兵1人当たり約1800万円に達する。日本の財政危機に対し、米国は財政が日本より余裕があるのに、なお「思いやり」を続けるのは道理に合わない、との声は与野党双方だけでなく、それが防衛省予算から出るため、防衛官僚の間にも強い。日本側の負担は期限5年の特別協定で定められてきたが、06年4月以降については日本側が負担の減少を求めたのに対し、米側は増額を要求して折り合いがつかず、暫定的に内容を変えず2年延長した。08年度以降については、07年12月両国は次の3年間で光熱水費8億円を削減するだけで協定を更新することで合意した。

2011年8月9日 (火) 00:07の版

思いやり予算とは、日本が負担する在日米軍駐留費のことを指す。日米地位協定の枠を超えた法的根拠のない負担に対し、ベトナム戦争後の財政危機とドルの価値の急落に苦しんだ米国の負担を考慮した当時(1978年)の防衛庁長官、金丸信が「思いやりの立場で対処すべき」と答弁したことから、思いやり予算と呼ばれるようになった。

概要

本来、日米安保条約に基づく日米地位協定では一部を除き、一切米国が負担することとなっている。しかし、上に述べたように財政難に陥った米国は、日本に対し駐留経費の分担を申し出た。これにより、日本政府は1978年に駐留経費の一部である62億円を支払った。その後の負担額は膨れ上がり、基地従業員の人件費、光熱費や水道費、基地内の建設費などのほぼ全額を、2007年度に「思いやり予算」として2173億円を支出した。 それとは別に基地周辺対策費、沖縄に関する特別行動委員会関係費、提供普通財産上試算、米軍再編関係費、基地交付金などが存在する。

在日米軍駐留経費の日本側負担。本来、日米安保条約に基づく日米地位協定では経費は基地地主の地代などを除いて、一切米国が負担することになっている。だがベトナム戦争後、財政危機とドルの価値の急落に苦しんだ米国は日本に駐留経費分担を求めた。政府は1978年に62億円を支出したが、以後急増し、ほか、地代や周辺の防音工事、自治体への補助金、無償提供中の国有地の推定地代を含めると日本の負担は年間6092億円。米兵1人当たり約1800万円に達する。日本の財政危機に対し、米国は財政が日本より余裕があるのに、なお「思いやり」を続けるのは道理に合わない、との声は与野党双方だけでなく、それが防衛省予算から出るため、防衛官僚の間にも強い。日本側の負担は期限5年の特別協定で定められてきたが、06年4月以降については日本側が負担の減少を求めたのに対し、米側は増額を要求して折り合いがつかず、暫定的に内容を変えず2年延長した。08年度以降については、07年12月両国は次の3年間で光熱水費8億円を削減するだけで協定を更新することで合意した。

政府は1978年に62億円を支出したが、以後急増し、基地従業員の人件費、光熱水料、基地内の建設費のほとんど全額など、2007年度で2173億円を「思いやり」で支出するほか、地代や周辺の防音工事、自治体への補助金、無償提供中の国有地の推定地代を含めると日本の負担は年間6092億円。米兵1人当たり約1800万円に達する。日本の財政危機に対し、米国は財政が日本より余裕があるのに、なお「思いやり」を続けるのは道理に合わない、との声は与野党双方だけでなく、それが防衛省予算から出るため、防衛官僚の間にも強い。日本側の負担は期限5年の特別協定で定められてきたが、06年4月以降については日本側が負担の減少を求めたのに対し、米側は増額を要求して折り合いがつかず、暫定的に内容を変えず2年延長した。08年度以降については、07年12月両国は次の3年間で光熱水費8億円を削減するだけで協定を更新することで合意した。


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