エリクソン

出典: Jinkawiki

(版間での差分)

2012年8月8日 (水) 21:31の版

エリクソン(1902~94)

アメリカの心理学者。ドイツのフランクフルトに生まれる。両親はデンマーク人であるが、エリクソンの生まれる前に離婚し、母親はドイツで小児科医ホンブルガーHomburgerと再婚。エリクソンも継父の姓を名のるが、1939年アメリカに帰化後はエリクソン姓を名のる。学校教育にはなじむことができず、絵の勉強をし、ヨーロッパを放浪する。これは、彼自身のアイデンティティidentityを求め、自分が何であるかを探し求めた旅であり、その後の多くの著作に痕跡(こんせき)が表れている。1927年ウィーンに移り、フロイトの末娘アンナ・フロイトAnna Freud(1895―1982)の友人の子供の肖像画を描いたことなどから、アンナ・フロイトの教育分析を受け、児童分析家になることを勧められる。1936年ハーバードでマレーHenry Alexander Murray(1893―1988)の人格研究のグループに参加し、遊びの研究をする。その後、アメリカ先住民の保留地区での文化人類学的研究などを行う。彼の人格発達の理論は、ライフサイクル論として展開され、青年期の発達課題として同一性(アイデンティティ)の獲得をあげたが、アイデンティティということばは、今日では精神分析に限らず社会一般に用いられている。彼の著作は多く翻訳されているが、大筋ではフロイトの伝統をくむものである。 ライフサイクル理論とは、人生を8つの時期に分けて、それぞれの時期における発達段階を達成しながら、人は自己を形成していくという理論である。下に表がある。   時期 発達段階 失敗 乳児期 基本的信頼 不信 幼児期 自律性 恥 児童期 自主性 罪悪感 学童期 勤勉性 劣等感 青年期 自我同一性 同一性拡散 成人前期 親密さ 孤立 成人中期 世代性 停滞 老年期 完全性 絶望


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