社会的勢力
出典: Jinkawiki
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=====強制勢力(Coercive Power)===== | =====強制勢力(Coercive Power)===== | ||
- | : 影響の受け手による、従わない場合における罰の予想から生じる勢力。 | + | : 影響の受け手による、送り手に従わない場合に発生する罰の予想から生じる勢力。 |
: 勢力の強さは罰の強度に依存し、送り手側が受け手側をどの程度観察できるかが心理変化を決定する。 | : 勢力の強さは罰の強度に依存し、送り手側が受け手側をどの程度観察できるかが心理変化を決定する。 | ||
: その行使によって送り手に対する受け手の好意度が増すことはない。 | : その行使によって送り手に対する受け手の好意度が増すことはない。 |
2008年4月21日 (月) 01:59の版
影響源が社会的影響の受け手の生活空間に変化を起こさせる能力を持っている状態を指す。 社会的勢力がもつ特徴として3点が指摘される。
- 必ず特定の領域について持たれるものである。
- 潜在的な影響力であって、社会的影響力そのものとは区別される。
- 二者間において、必ずしも一方だけが勢力を持つとは限らない。
社会的勢力はフレンチ、レイブン(1959,1965)によって以下に示す6つの類型に分類されている。
これらは必ずしも独立しておらず、レイブン(1965)はそれらの相互関連、社会的影響に及ぼす勢力の効果を明確に表している。
目次 |
社会的勢力の分類
社会的勢力の類型(フレンチとレイブン,1959)
報酬勢力(Reward Power)
- 報酬を与える能力を基礎とした勢力。
強制勢力(Coercive Power)
- 影響の受け手による、送り手に従わない場合に発生する罰の予想から生じる勢力。
- 勢力の強さは罰の強度に依存し、送り手側が受け手側をどの程度観察できるかが心理変化を決定する。
- その行使によって送り手に対する受け手の好意度が増すことはない。
正当勢力(Legitimate Power)
- 影響の送り手が自分に正当な権利であるとして影響力を行使し、かつそれに従う義務があるという価値を、影響の受け手が内在化していることから派生する勢力。
準拠勢力(Referent Power)
- 影響の受け手が送り手と同一視したいという気持ちに基礎を置く勢力。
専門勢力(Expert Power)
- 影響の送り手が持つ当該の分野の実際の知識量や、その知識量について受け手が持つ認識によって決まる勢力。
社会的勢力5類型の発展モデル(レイブン,1965)
情報勢力(Information Power)
参考文献
齊藤勇編『対人社会学重要研究集 1 社会的勢力と集団組織の心理』、誠信書房、1987年