ローマ法王

出典: Jinkawiki

(版間での差分)

2013年8月5日 (月) 01:40の版

目次

概要

 

ローマ・カトリック教会の最高位聖職者。Romanus Pontifex

他宗派に対して「首位権」を主張するカトリックの最高指導者であることから、「イエス・キリストの代理者」「ペテロの後継者」とされる。

枢機卿による選挙(コンクラーベ)によって選出され、非世襲の終身職。英語圏では親しみを込めて、教父を表す「Pope(ポープ)」(ラテン語ではPapa)の愛称で呼ばれる。

なお、日本のカトリック教会は「教皇」の名称で統一し、これを推奨している。

すべての肩書きは

「ローマ司教・イエス=キリストの代理・使徒の頭(ペテロのこと)の後継者・全カトリック教会の首長・西ヨーロッパ総大司教・イタリア首座大司教・ローマ管区大司教かつ首都大司教・ヴァティカン市国主権者」


歴史

古代キリスト教の伝承によると、初代の教皇は、キリストの12使徒の筆頭であった聖ペテロとされる。イエスを「神の子」と認めたペテロに、イエスが使徒の中での首位権を与えた。

これが「教皇の首位権」として継承され、11世紀にイタリア人教皇グレゴリウス7世によって強化された。その後も法王は、欧州出身者が大半を占め、近世以降の約450年間はイタリア人が独占してきた。

しかし1978年、264代法王にポーランド出身のヨハネ・パウロ2世が選ばれ、「行動する教皇」として東西冷戦の終結や他宗教との和解に貢献すると、2005年、続く265代もドイツ出身のベネディクト16世が選ばれた。

古代キリスト教会において「ローマ司教」が帝国の首都としてまたペテロ殉教の地として指導的な地位を占めるにつれて、6世紀以降、「教皇」の呼称は西方キリスト教会の最高指導者であるローマ司教の地位を表すようになる。

西欧キリスト教会の伝統では、その地位に就いた者は「主イエス・キリストの地上における代理人」とみなされてきた。

その後のキリスト教会の分裂、宗教改革運動などを経た現在、ローマ教皇は「ローマ・カトリック教会」の最高指導者の称号となっている。


現在の教皇

第266代目であるフランシスコ1世 (前名;ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ; アルゼンチン出身; 在位2013年3月から)。南米からの法王選出は初めて。

呼称「ローマ法王」

日本のカトリック教会では、1981年2月のヨハネ・パウロ教皇(当時)来日以来、"Romanus Pontifex"の訳語として「ローマ教皇」を用いることに統一しており、以来マスコミ各社にも「教皇」への統一を呼びかけているが、マスコミ用語としては「─法王」とするのが一般的な状況が続いている。


主な仕事

ミサや洗礼の授与といった宗教的行為や賓客・巡礼団との会見、海外を含む布教活動などである。また、教皇庁があるバチカン市国(1929年成立)の元首でもあることから、全カトリック教会の行政・司法の長としての役割も担う。






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