イラク戦争終結宣言

出典: Jinkawiki

(版間での差分)

2013年8月6日 (火) 16:31の版

ブッシュ米大統領は、米東部時間1日午後9時(日本時間2日午前10時)、太平洋上の空母エイブラハム・リンカーンの艦上で演説し、「イラクにおける主要な戦闘作戦は終了した」と述べ、イラク戦争の戦闘終結を宣言した。大量破壊兵器開発疑惑を理由にフセイン政権の打倒に踏み切った軍事作戦は3月19日(米東部時間)の開戦以来約6週間で事実上終了し、イラク復興に向けた新たな段階に入る。

戦闘終結は、現地で指揮にあたるフランクス米中央軍司令官が大統領に報告した内容に基づく。フライシャー米大統領報道官は今回の「宣言」について、「戦争の終結を法的に意味するものではない」としている。ただ、米メディアには、戦争終結を先延ばしにしたのは、終結すれば捕虜の釈放や送還を求めたジュネーブ条約上の義務が米英軍側に発生するためとの見方も出ている。

現職大統領として初めて航行中の空母に降り立った大統領は「圧制者は倒れ、イラクは自由になった」と述べ、フセイン政権の打倒でイラク国民を「解放」した成果を強調した。

ブッシュ氏は、今後の当面の課題として、治安維持の全土への拡大やフセイン政権指導部の拘束、生物・化学兵器の捜索などの任務を挙げた。

復興の取り組みについては、人道支援への努力を強調。また、「独裁から民主主義への変革には時間がかかるが、努力する価値がある」と述べ、時間をかけて民主化を支援する考えを改めて確認した。「我々の連合軍は、任務を終えるまでとどまるだろう」と語り、一定の民主化を達成するまで駐留を続ける考えを示した。

今回のイラク戦争を、「テロとの戦い」の一環に位置づけてきたブッシュ大統領は「テロ組織がイラクの政権から大量破壊兵器を得ることはない。政権自体がなくなったからだ」と述べ、テロ対策の観点からも政権打倒を正当化した。

中東との関係にも触れ、「自由の進展はテロを抑える最も確実な戦略だ。自由が確立されれば、憎しみは希望へと変わる」と述べ、中東地域の民主化を進める必要性を強調した。

[1]


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成