ヌエル族

出典: Jinkawiki

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アフリカのスーダン共和国南部,ナイル川とその支流バハル・アルガザル川・ソバト川流域の平原に住む牧畜民。ヌアー族とも呼ばれる。自称はナースNaath。

ヌエル族は経済的価値の基準にウシが利用されており、交換や譲渡を通じた社会関係の構築を行っている。集落は特定の出自集団を核とした血縁関係によって構成され、家族は父系クランの一夫多妻制をとっている。民族全体での政治的統一は無く、文化的共有をなす地域的な部族間での統一が図られている。しばしば部族間での戦闘や抗争が行われるため、これらを調停する役割として司祭職に発達を見た。報復的殺害を良しとしない場合は彼らにより内部調停が計られる。一般的にはこれらの賠償手段としてもウシが用いられる。

信仰心が厚く、大地の神クウォスを信仰しており、しばしば家畜の供犠や祭事が執り行われる。

ジェニター(genitor:生物学的な父親)とペイター(pater:社会的な父親)が明確に区別された家族形態をとっている。結婚に際して結納の牛を女性の親族に送った人物が女性の夫として彼女の産むすべての子供(たとえ死後に他人の精子で受精したことが明らかな子であっても)の父親の権利を得る。この父親の権利は男性に限らず、結納を納めることができれば女性でも父親として子供をもつことができる。また、死者の名義で結納を送り、生まれた子供を死者の子とすることもある。


参考文献:ヌエル族とは http://kotobank.jp/word/%E3%83%8C%E3%82%A2%E3%83%BC%E6%97%8F      weblio辞書 http://www.weblio.jp/wkpja/content/%E3%83%8C%E3%82%A8%E3%83%AB%E6%97%8F_%E3%83%8C%E3%82%A8%E3%83%AB%E6%97%8F%E3%81%AE%E6%A6%82%E8%A6%81

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