グローバル化

出典: Jinkawiki

(版間での差分)

2008年5月27日 (火) 16:46の版

 グローバル化について国際化とは違う

 グローバル化という概念はしばしば国際化と混合される。それは国際化とグローバル化の区分の必要性を認めないというよりは、国際化とは異なるプロセスとしてのグローバル化という概念に余りなじんでいないという理由によることがほとんどである。無論グローバル化と国際化は同じような変化を一部で共有している。  たとえば、人と人とのコミュニケーション、情報交換、出会い、通婚、ビジネスといった多くの事柄が、国家という近代が強固に作り上げた近代のシステムの境界を超えて広まり、相互影響が強まる過程は、グローバル化にも国際化にもみられる。しかし両者は本質的には異なっている。  現代の民族、国家にとって国際化は避けられないものであり、適切な国際化の用意をしなければ、国際化は孤立する。 国と国とが互いの存在を確認し、それぞれ独自のシステムを持つ相手であることを認識したうえで、より密接な関係を形成していくのが国際化である。このプロセスでは、ある国の伝統的な文化が異質な文化に急激に接近したりすると、一時的には国内に混乱が生じるという事態がしばしばおこりうる。しかし、国際化は各国家の存在基盤にとって基本的に対立するものではない。  ところが、グローバル化は、本来的に国家という枠組みに挑戦する側面を持っている。つまり、国家にとってはしばしば危険なプロセスといていいだろう。今流行中のインターネットを介した情報交換などは、まさにグローバル化の典型であり、便利さとともにある不安が同居している。わかりやすくまとめてみると国際化は「国と国とがあり、その相互の深まりの過程」であり、グローバル化は「国という概念をなし崩してしまう過程」と解釈してもいいだろう。


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