アメリカの地下水問題
出典: Jinkawiki
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2014年7月13日 (日) 14:35の版
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概要
アメリカ合衆国は言わずと知れた農業国であるが、その国土は乾燥地帯であり、農業をするにあたっては水の存在が不可欠である。そのため使用される大量の水は主に地下水で賄っているのである。長らく地下水に頼ってきたアメリカ農業は現在、深刻な水資源危機に直面している。
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アメリカ農業と地下水
米国で使用される地下水は主にオガララ帯水層から汲み上げられている。オガララ帯水層は米国中部、グレートプレーンズの地下に分布する浅層地下水層。中西部~南西部にかけての8つの州にまたがる、総面積450,000km²におよぶ世界最大級の地下水層であり、ハイ・プレーンズ帯水層とも呼ばれる。
汲み上げられた地下水は主に灌漑農業に利用される。米国の広大な農地の隅々に水が行き渡るよう、スプリンクラーを用いて散水を行うスクリンプラー灌漑や、センターピボット灌漑として大量の地下水が散布されている。この灌漑方式は少ない人手で大規模農業が可能であるため、非常に効率が良いという利点がある。
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水不足
行きすぎた灌漑によって米国は深刻な水不足に陥っている。水不足の主な原因はオガララ帯水層の水位低下とされている。オガララ帯水層の地下水は非常に長い年月をかけて少しずつ溜まっていったため、ほとんど補給はされない。それを灌漑によって短期間のうちに大量に使用してしまったがために著しい水位低下が生じている。
灌漑農業が始まってから2007年までの水位低下は、平均で約4.3mにも及ぶ。著しい水位低下によって、水量確保のために深くした井戸や枯れてしまった井戸も少なくはない。
この水不足によって米国では砂漠化や干ばつといった環境問題を引き起こしている。かつてはオガララ帯水層の地下水を利用したテキサス州、オクラホマ州、カンザス州では特に深刻な干ばつ状態にある。