竹島2

出典: Jinkawiki

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目次

概要

竹島とは、西島(男島)・東島(女島)の2つの島、その周辺の数十の小島・岩礁からなる群島のこと。日本海上にあり、島根県隠岐の島町に属している。隠岐諸島の北西約158キロメートルに位置している。総面積は約0.2平方キロメートル。竹島は海面からそびえ立つ険しい火山性の岩石島であり、その周囲は断崖絶壁をなしている。各島には,草木等の自然はほとんど見られず、飲料水確保も困難なため人が居住できるような環境ではない。

歴史

現在の竹島はかつて「松島」と呼ばれており、現在韓国領である欝陵島が「竹島」と呼ばれていた。江戸時代初期の日本では鬱陵島で漁を行っており、竹島は隠岐島から鬱陵島へ渡る途中の中継地として利用されていた。また、竹島周辺の海は、南からの対馬海流(暖流)、北からのリマン海流(寒流)がぶつかる潮境であり、好漁場として知られている。その後、1690年代初期に日本と朝鮮の間で鬱陵島を巡る領有権争いが発生した。当時の江戸幕府(日本は鎖国していたため対朝鮮外交窓口は対馬藩)と朝鮮王朝による幾度の話し合いにおいても鬱陵島の帰属問題は解決しなかった。そのため幕府は最終的に鬱陵島の領有権を放棄した。しかし、日本は竹島の領有権は放棄しておらず、その後も隠岐国(島根県)に属するものと考えていた。1876年、明治政府が朝鮮王朝と日朝修好条約を結び国交を開くと、再び日本人漁民が鬱陵島に進出して漁業を行うようになった。1903年、隠岐島の事業家、中井養三郎氏が竹島でのアシカ捕獲事業を開始した。中井氏はアシカ猟を独占するため、竹島の帰属が曖昧だったことから、政府に竹島の領土編入願いおよび貸与権を申し出た。そこで政府は竹島がそれまでに他国の占領を受けたことがない無人島であることを確認した上で、1905年1月28日、領土編入を閣議決定し、島根県に編入した。その後、第2次世界大戦に敗北した日本はサンフランシスコ平和条約を結ぶ。これにより日本による支配を脱した朝鮮は、日本が放棄すべき地域の中に竹島を含んでいると主張した。それから日本・朝鮮(韓国・北朝鮮)間ではこの竹島の領有権を巡る争いが続いている。現在、韓国は過去半世紀以上、竹島の武力占拠を続けている。その間、竹島に対する支配を強め、竹島を一方的に改造して要塞化した。砲台や有人灯台、レーダー施設を相次いで建設し、1997年には船舶接岸施設を設け、遊覧船による観光が始められ、2005年に竹島への上陸も許可された。また、ヘリポートも建設され、現在は海洋警察庁の警備隊員約40名が常駐しており、警備艦を竹島周辺海域に配備し、日本の漁船や海上保安庁を近づけさせないようにしている。2012年8月、李明博(イ・ミョンバク)元大統領が竹島に上陸。対日挑発ともとれる発言をし、日本からは非難の声が集中した。

韓国の領有権の主張

・1145年に成立した『三国史記』には、512年に朝鮮(新羅)が、現在の鬱陵島にあった于山国を服属させている。于山国の一部である于山島は竹島のことであるため、512年以来竹島は韓国の領土である。

・日本による竹島の領土編入は軍国主義における韓国侵略の象徴であるため国際法的に認められない。

・サンフランシスコ平和条約で日本が放棄した地域には、「済州島・巨文島・欝陵島を含む朝鮮」と明記されていて、確かに竹島は明記されていないが、いくつもの島々を一々明記することは不可能で、竹島もその3島同様に含まれているものとしたので省略した。よって、日本は竹島を放棄している。

日本の領有権の主張

・韓国の主張する『三国史記』には于山国である欝陵島についての記載はあるが、竹島については全く記載がない。このため竹島が512年以降朝鮮(韓国)領だったとはいえない。

・1905年の竹島の領土編入は、日本政府が竹島はどこの国の支配も及んでいないことを確認した上で国際法の手続きに従って島根県に編入したのだから、手続き上何の問題もない。

・サンフランシスコ平和条約で日本が略取した領土を放棄したが、そのリストには竹島は明記されていない。

・サンフランシスコ平和条約を起草していたアメリカへ韓国政府が、「日本はポツダム宣言を受諾した時点で竹島を放棄したことにするように」と要求した。これに対してアメリカはこの要求を明確に退けた。この旨が記載されている文書(=ラスク書簡)により日本が竹島の領有権を放棄していないことを裏付けることができる。

参考文献・資料

『解決!すぐわかる日本の国境問題』山田吉彦 海竜社

外務省 日本の領土をめぐる情勢 竹島 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/takeshima/index.html

島根県 総務課 島根の主張 http://www.pref.shimane.lg.jp/soumu/syucho.html


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