アスベスト

出典: Jinkawiki

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アスベストは、「石綿」(せきめん・いしわた)とも呼ばれる天然鉱物。 とても細かい繊維のような鉱物で、アスベストのひとつ、白石綿は髪の毛の5.000分の1の細さである。 アスベストは、耐火・耐薬品・耐摩耗が高く絶縁性にも優れているため、ボイラーやスチーム暖房パイプ、の被覆、自転車のクラッチ版、石油ストーブのしんなど、建材や工業材料として幅広く利用されている。 以前は、アスベストというのは全く人畜無害と考えられていて、戦時中の食料の乏しい時代には小麦にアスベストを混ぜるとお腹が膨れるということで、炒めて食べていたこともあったという。 しかし、アスベストは、WHOの付属機関IARCによりアスベストの繊維を吸い込むと肺に突き刺さり、息切れ、胸膜中皮種、アスベスト肺、肺がんなどを引き起こすと勧告されている。特に肺がんの発生率は高く、アスベスト作業者を一般人と比較すると、がんの発生率は、7~8倍、これに喫煙が加わると50倍になるという調査結果もある。 だが、アスベスト自体が問題ではなく、高濃度に飛び散ること、長期にわたって大量に吸い込むことが問題となる。労働安全衛生法や大気汚染防止法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律などで、予防や飛散防止等が図られている。 日本では1975年9月に吹き付けアスベストの使用が禁止された。2004年までに、石綿を1%以上含む製品の出荷が原則禁止とされる。大気汚染防止法で、特定粉塵として工場、事業場からの排出発生規制。排出物処理法で、飛散性の石綿の廃棄物は、一般の産業廃棄物よりも厳重な管理が必要となる特別産業廃棄物に指定されている。 なお、2005年には、関係労働者の健康障害防止対策の充実を図るため、石綿障害防止対策が、施行された。 なお、環境省では、建築物の解体によるアスベストの排出量が2020年から2040年頃にピークを迎えると予測している。年間100万トン前後のアスベストが排出されると見込まれ、今後の解体にあったて建築物周辺の住民の健康への影響が懸念されている。


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