日本国憲法 6

出典: Jinkawiki

(版間での差分)

2019年1月17日 (木) 17:07の版

日本国憲法 6

1 成立背景 1) 1945年、GHQ( 連合国軍総司令部 )は明治憲法の改正し、新しい民主的な憲法をつくるように指示する。

2) 日本政府は、憲法問題調査委員会(松本蒸治゙委員長)を設置し、憲法改正草案(松本案)を作   成する。      ( 内容 ) 天皇主権を変更せず、人権保障にも消極的( = 明治憲法とほとんど変わらない )。

3) GHQは日本政府案を拒否し、独自の憲法改正案を作成する。


 ( 内容 ) GHQの最高司令官・マッカーサーは、

①天皇は国の元首( ⇒ 天皇制の廃止ではない )、②戦争の放棄、③封建制度の廃止    というマッカーサー3原則に則した憲法草案( マッカーサー草案 )をGHQの高官たちに作成さ せ、日本政府に手渡した。


 ※民間の憲法研究会の案は、天皇を儀礼的な存在とし、現行憲法の内容に近く、GHQもこの案を

 参考にしたと考えられる。

4) 日本政府は、マッカーサー草案をもとに、改めて憲法改正案を作成し直した。 

5) 枢密院の審査と可決を経て、帝国議会に提出され、貴族院、衆議院の両方で一部修正のうえ可決された。

※ 1946年の総選挙で男女普通選挙制度が実現した。 この選挙で選ばれた新しい衆議院議員を
  含む第90回帝国議会で憲法改正案が審議され、可決された。

6) 1946年11月3日 ――― 日本国憲法として公布される。( 1947年5月3日施行 )

 ※ 公布 ―― 国民に公表して知らせること。 

 ※ 施行 ―― 効力を発生する、実際に使われること。

~公布と施行は同日ではない。法律が有効に機能するまで準備期間が必要な場合があるためである~

【日本国憲法の特色】


▼ 前文と11章103条から成る。


  ( 日本国憲法の条文が増えた理由 )  ・ 基本的人権を守ることを重視し、条文で細かく保障しているから。


                          ・ 地方自治に関する条文が付け加えられたから。


・  


▼ 民定憲法である。  国民が定めた憲法という意味。 大日本帝国憲法は欽定憲法だった。



▼ 日本国憲法は国の最高法規である。 すなわち、憲法に違反した法律・政令・条例は認められない。


   人権保障を徹底するため、憲法を最高法規( 第98条 )とし、憲法に違反する法律・命令・詔勅・国務に関す


  るその他の行為は効力を有しない( 第98条 )。 そして、最高法規性を確保するため、 「 天皇又は摂政及び


  国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員 」 は憲法を尊重し擁護する義務を負う( 第99条 )とした。 こ


  の2つの条文の言いたいことは「 憲法は一番えらい法律だから、みんなでしっかり守っていきましょう 」という


  ことである。


   裁判所には、法令や国の行為が憲法に違反するか否かを審査する権限( = 違憲法令審査権 )が与えられ


  ている。


 【日本国憲法の特色】


▼ 前文と11章103条から成る。


  ( 日本国憲法の条文が増えた理由 )  ・ 基本的人権を守ることを重視し、条文で細かく保障しているから。


                          ・ 地方自治に関する条文が付け加えられたから。


・  


▼ 民定憲法である。  国民が定めた憲法という意味。 大日本帝国憲法は欽定憲法だった。



▼ 日本国憲法は国の最高法規である。 すなわち、憲法に違反した法律・政令・条例は認められない。


   人権保障を徹底するため、憲法を最高法規( 第98条 )とし、憲法に違反する法律・命令・詔勅・国務に関す


  るその他の行為は効力を有しない( 第98条 )。 そして、最高法規性を確保するため、 「 天皇又は摂政及び


  国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員 」 は憲法を尊重し擁護する義務を負う( 第99条 )とした。 こ


  の2つの条文の言いたいことは「 憲法は一番えらい法律だから、みんなでしっかり守っていきましょう 」という


  ことである。


   裁判所には、法令や国の行為が憲法に違反するか否かを審査する権限( = 違憲法令審査権 )が与えられ


  ている。

【日本国憲法の基本原理】


 日本国憲法は、前文で、国民主権・基本的人権の尊重・平和主義を三大原理としている。 また、明治憲法の ように欽定憲法ではなく、日本国民の制定した民定憲法である。

 

① 国民主権   憲法の前文と第1条に書かれてある。

              ※ 前文 『 ・・・ ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。 』


 国の政治のあり方を決める力( = 主権 )が国民にあるという原則。 基本的人権を最大限に尊重する政治は


政治について決定する最高権力を国民が持つことで、確実に実現できる。



 日本国憲法は、前文で、国民主権に基づく代表民主制( 間接民主制 )の原則を明らかにしている。


 また、これを補完するため、①憲法改正の国民投票、②最高裁判所裁判官の国民審査、③地方特別法の住


民投票の3つについて、直接民主制的な制度を部分的に採用している。 


 地方自治レベルでは、地方自治法が国政レベルではみられない直接請求権を大幅に導入している。


  ② 基本的人権の尊重   ※ 基本的人権 ―― 人間が生まれながらにして持っている人間らしく生きる権利。

 明治憲法が、天皇の立法権によって権利が制限できるという考えに立っていたのに対して、日本国憲法では、 自然権思想が採用され、法律の内容が基本的人権を侵すようなものであってはならないという 「 法の支配 」 の 原理が宣言されている。    ※ 自然権思想 ――― 人間は生まれながらにさまざまな権利を持っている。 この権利は国家が与えた                  権利ではないので、国家がこれを侵害することは許されない。 ・  専制的な政治や戦争による国民の犠牲を深く反省し、日本国憲法では、基本的人権を 「 侵すことのできない 永久の権利 」 としている ( 日本国憲法第11条 )。

投稿者 m.y

  


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