ヒンドゥー教5
出典: Jinkawiki
2019年1月19日 (土) 00:12の版
目次 |
概要
インドやネパールで多数派を占める民俗宗教またはインド的伝統をあらわす。(日本における神道のようなもの)ヒンドゥー教の信仰者の数は、インド国内でも8.3億人、インド以外の国の信仰者の数を合わせると約9億人とされている。信仰者数の多さは、キリスト教とイスラム教に続いて世界第3位である。ヒンドゥー教の「ヒンドゥー」は、西欧でつくられた用語である。
特徴その①
バラモン教の聖典やカースト制度(身分制度)を引き継ぎ、土着の神々や崇拝様式を吸収しつつ形成された「多神教」である。三神一体(トリムルティ)という近世の教義では、中心となる以下の主要な3大神がいる。
・ブラフマー…世界・宇宙に実存・実在の場を与える神。
・ヴィシュヌ…世界・宇宙の維持・平安を司る神。
・シヴァ…世界・宇宙を創造し、その寿命が尽きた時破壊・破滅を司る神。
特徴その②
身分(ヴァルナ)と職業(ジャーティ)による身分制度「カースト制度」が存在する。カーストは、世襲制で出生後にそのカーストを変えることはできない。ただし、現在の人生の結果により来世で高いカーストに上がることができる。カーストには、基本的な4つのヴァルナとカースト外の身分には以下のものがある。
1.ブラフミン(バラモン)…神聖な職についたり、儀式を行うことができる。
2.クシャトリア…武力や政治力をもつ王族、貴族、戦士。
3.ヴァイシャ…商業、農業、牧畜、工業、製造業などの職につける。
4.シュードラ(スードラ)…農牧業や手工業など生産に従事する広い意味での大衆、労働者。
5.ヴァルナをもたない人々
6.アウトカースト(アチュート)…ヴァルナに属さない人々。
さらに、ヒンドゥー教は他宗教からの改宗が可能な宗教でもある。
ヒンドゥー教の現在
偶像崇拝や儀礼主義を禁じた19世紀のヒンドゥー改革運動は、いまだにインド知識人層に支配されている。
参考文献
21世紀の宗教(2005) 蓮池隆広訳 春秋社
H.N くまぺでぃあ