教育の国際化

出典: Jinkawiki

(版間での差分)

2019年12月31日 (火) 16:27の版

 世界のグローバル化が進み、教育のあり方も変化してきている。国際的な視点による教育の課題をいくつか説明する。

[教育制度の国際化]  これまで、それぞれの国の教育制度については、その国の学習状況に応じて定められたり、修正されたりを繰り返してきた。しかし、今日では国境を越えた学びが広がっているため、教育制度を普遍化することが求められる。19世紀後半から義務教育制度が広まりはじめ、基礎的な知識を身に付けることができ、各国の教育が改善された。現在では、ある国で学んだ学生が別の国の学校に転入することや単位互換制度の充実も必要になってきている。

[留学生の受け入れ]  留学の歴史を辿ってみると、それは飛鳥時代から平安時代にかけての遣隋使・遣唐使に始まる。時代は進み、明治時代になると、お雇い外国人という人々が現れた。例としては夏目漱石の留学中に教師であったラフカディオ・ハーン(小泉八雲)がいる。彼らの授業は全部英語やフランス語であったため、当時の学生は語学力が高かったようだ。そして、現在では「日本留学フェア」や「日本留学セミナー」など日本に留学する海外の学生へのサポートだけでなく、「留学生支援制度」といった日本人学生の海外留学の支援も日本学生支援機構(JASSO)によって行われている。これからの時代、国際理解教育や外国語教育を拡充させることも重要になると考えられるため、留学生の受け入れだけでなく、日本人の海外留学も国際交流につながる。

[教師の過重労働]  今、日本では教師の過重労働が問題としてよく取り上げられ、部活動などが原因として考えられる。しかし、これは日本だけの問題ではない。例えば、イギリスでは生徒が教師に暴力を振るうことが多い。また、フランスでは教育困難地域と指定される地域があり、その地域は予算上優遇されて教師を多く配置することができる。しかし、こうした原因による過重労働は授業の準備不足や授業の質の低下につながり、結果として子どもの学力が低下することが心配される。

[国際学力調査]  国際学力調査は各国に影響を与え、教育を大きく動かしている。国際学力調査として経済協力開発機構(OECD)による「生徒の学習到達度調査(PISA)※1」や国際教育到達度評価学会(IEA)による「国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)※2」がある。日本はTIMSSにおいても、PISAにおいても、世界で上位にのぼる。しかし、2003年実施のPISAとTIMSSでは学力低下を示す結果となり、


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