オゾンホール

出典: Jinkawiki

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目次

オゾンホールとは

 オゾンホールは、南極や北極上空の成層圏のオゾン層における春期のオゾンの濃度の減少を指す。人工衛星の映像が、まるで穴があいたように見えることからオゾンホールと呼ばれるようになった。


発生原因

 オゾンホールの発生は、フロンやハロンが紫外線によって分解(破壊)され、生成した塩素ラジカルが触媒としてオゾンを破壊するために引き起こされると言われている。また車の排気ガスなどの二酸化炭素ももちろん関係している。


影響

 オゾンは大気中では微量な存在に過ぎないが、太陽から放射される紫外線の大部分を吸収し、地上にほとんど紫外線を到達させない役割を担っている。 オゾンが減少すると対流圏に紫外線が到達し、成層圏で起きていたオゾン生成の光化学反応が対流圏で生じるようになるが、対流圏でのオゾンは存在期間が短いため、地表へはより多くの紫外線が到達することになる。紫外線の増大は、帽子をかぶらないと肌が荒れてしまうほど強烈であるし、人類の健康を無視できない影響を及ぼす。 強度の紫外線は皮膚がんを誘発する要因であるとされている。紫外線の10%の増大は、男性に対しては19%、女性に対しては16%の皮膚がんの増加になるという研究結果もある。


モントリオール議定書

 1987年のモントリオール議定書により、オゾン層破壊物質の削減・廃止への道筋が定められた。この議定書では、5種類のフロンについて1998年までに半減すること、3種類のハロンを1992年以降に増加させないことが定められている。日本では1988年に、「オゾン層保護法」が制定され、1989年7月より、フロン等の生産規制が始まっている。

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