ドイモイ政策
出典: Jinkawiki
(版間での差分)
2020年1月31日 (金) 14:36の版
ドイモイ政策とは、社会主義国ベトナムが1986年に採択した開放経済政策である。 その背景には、ベトナム戦争後の食糧不足やASEAN諸国の経済発展、中国で開始された改革開放政策、ソ連からの援助の減少などが挙げられる。政策の内容としては、自由市場の規制を緩め農家の個人経営を認めることで市場経済を促し、外国企業を受け入れ、経済調整プログラムを課すIMFの勧告を受け入れた。この政策により、ベトナムは著しい経済成長を遂げた。 しかし、新たな課題も生まれている。社会主義国であるベトナムはドイモイ政策のように資本主義的な政策を行ったものの、いまだ民間企業や言論の自由を制限している。これらは経済の成長を阻むものである。また、現在のベトナムでは生産人口の増加が急激であるが、まもなく増加は緩やかになると言われる。ベトナムはそれにより経済に打撃を受けることに違いないだろう。ベトナムは、国の在り方を今一度見直す時期が来たのかもしれない。
参考文献;田中 隆 (2018) ベトナムにおけるドイモイ政策と経済開発の課題 日本大学大学院総合社会情報研究科紀要 No.19, 109-119
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