ペレストロイカ

出典: Jinkawiki

(版間での差分)

2008年11月8日 (土) 23:12の版

ペレストロイカ(перестройка, ペレ-ストロイカ Perestroika)とは、1986年~91年にかけてソビエト連邦(現ロシア連邦)で進められた政治体制の改革運動のことである。ペレストロイカはロシア語で「改革」「再編」を意味する。 1985年にソ連共産党書記長(のち最高会議議長、大統領)に就任したゴルバチョフは、停滞した社会主義経済を立て直すために推進したものである。これにより、外貨を導入し、経済活動を効率化・活性化することを目指した。 この政策は、経済の立て直しには失敗したが、平行して行われたグラスノスチ(情報公開)、新思考外交(軍縮、他国への介入の停止)により、政治・外交面で著しく改革が進んだ。この動きは、やがて冷戦の終結、共産党の解体、ソ連の崩壊へとつながった。

ペレストロイカの目標としたものは、財・サービスの売買を、政府管理によるものから人々の自由な売買へと移行する、すなわち、計画経済を放棄して市場経済を導入することである。

主な内容として、「綱紀粛正」(規律の強化、職場での禁酒)、新貿易制度(国が独占していた貿易活動を自由化)、合弁企業法(西側企業との合弁企業の設立を認める)、個人労働法(タクシー・レストランなどのサービス業での個人営業を認める)、国営企業法(企業に独立採算制、資金の自己調達制を導入し、活動を国の指令下から自由に)、賃貸請負制(国や集団が所有していた農地・機械などを個人に貸し出す)、協同組合法(組合の活動分野を拡大、価格統制から自由化)があげられる。

このような改革を進めるが実態としては、経済は一層停滞・混乱をきたし、極度のモノ不足に陥いり、経済の建て直しは失敗に終わった。 失敗の原因は、職場の混乱により生産・供給体制が崩壊したことや、流通機構が未確立であったことがあげられる。


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