グリーン電力
出典: Jinkawiki
2009年1月8日 (木) 10:24の版
風力や太陽光などの自然エネルギー(太陽の光や熱、風力、家畜の糞尿や木質資源や農産物からの廃棄物などのバイオマス、ダム型ではない小規模水力、温泉や地中のマグマの熱を利用する地熱、海の潮汐や波など、自然の循環の中で生まれるエネルギー資源を利用したもの)からつくられ、電気をつくる時に二酸化炭素や有害物質を排出しない、環境負荷の小さい電力である。自然エネルギーから生まれた電力に対しては、「環境負荷を与えない=グリーンである」と評価することができる。そこで、自然エネルギー、すなわち風力、太陽光、バイオマス、マイクロ水力、地熱などで発電された電気を「グリーン電力」という。化石燃料や原子力など従来のエネルギーからの電力も、自然エネルギーからの電力も、電気として使うときには、品質は全く同じである。 しかし、自然エネルギーからの電力は、二酸化炭素を排出しないことによる地球温暖化防止や枯渇しないエネルギーであるといった価値を併せ持っている。このように、他の電力と区別し、環境価値を評価したグリーン電力は、消費者運動を背景とした1990年代初頭にアメリカで生まれた。それから10年近くがたち、グリーン電力はさまざまな形で発展し、導入されている。グリーン電力には、環境価値部分を評価して追加料金を払うことで、市場での競争力を持たせ、自然エネルギーを普及させようとする考えも込められている。ライフスタイルの変化や人口の増加に伴って、生活のあらゆる面でエネルギーの消費は増加する一方である。そして石油などの化石燃料に頼るいままでのエネルギーを使っていると、地球温暖化に代表される環境破壊が進むことがはっきりとしてきた。対策は、エネルギー消費を減らすか、環境に優しいエネルギーを使うようにするかの2つしか考えられない。便利な生活を捨ててエネルギーを減らすことは現実的になかなか難しいものである。だからこそグリーン電力が注目を浴びているのだ。エネルギー問題を解決するには、「どこかの誰か」ではなく、「全員」で解決しようとする姿勢が大切である。グリーン電力の役割としていま最も注目されているのが、地球温暖化対策という面だ。 温室効果ガスを出さない(または、より少なくする)グリーン電力を使うことで、地球温暖化のペースを抑え、やがては止めることが求められている。