焼畑農業
出典: Jinkawiki
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焼畑農業、焼畑農法は、熱帯から温帯にかけて伝統的に行われてきた粗放的な農業形態である。かつては日本でも山間地を中心に行われていたが、近年急速に衰退し宮崎県椎葉村、山形県鶴岡市などに限られている。
熱帯の土壌はやせて酸性のラトソルが主体のため作物の栽培に適していない。そこで熱帯雨林に火を付けて開拓することで、灰が中和剤となり土壌が改良される。ここで、キャッサバ、ヤムイモ、タロイモなど根菜類を栽培して主食とする。農具は、掘り棒程度の簡単なものを使用する。
そもそも焼畑とは歴史的に古くから行われている。 畑に火をつけ古い苗を焼き払い、そこに残った灰を次期の作物の養分とする目的で行われている。 焼畑農業も基本的にはそうしたものだが、その背後に大きな問題を抱えている。 今、私達が食物に困らないのは、農業を輸出の主戦力としている発展途上国が自国の国民が食べる分までを先進国に輸出しているからだが、そうした国の農民達も自分達が食べる食料を作らなければならないので、焼き畑農業を行う。その焼き畑農業は森林を焼き払うことによって行われる。土地の貧弱な熱帯林で農業を行うためには、焼き畑農業が最も手っ取り早く、効率のいい農業であるからだ。 本来、焼き畑農業とは計画的に行われていた。 焼畑をする事によって貧弱な農地を利用した農業が可能なのは、通常2~3年程度だといわれているが、その後はかなり長期の休耕の期間をおかなければならない。もしくは地力を回復させる力のある農作物などを次に植えるといった方法も有効だ。また、焼畑農業は樹木の燃焼により大量の二酸化炭素を空気中に放出するため、地球温暖化に拍車をかけているとされているが、森林を焼いた後に継続的に農作物を生産することで森林燃焼時の排出分から農業による二酸化炭素吸収分を差し引く事ができるので、一般的に言われているよりも放出量は少なくなる。しかし、焼畑の際に焼く予定でなかった森林まで延焼してしまったり、焼畑のあと耕作を1回のみで終わらせてその後放置してしまったりした場合、森林が回復するまで多くの二酸化炭素を放出したままになる事が問題視されている。 また、何度も短期間に焼畑を行い、土地を完全に死なせてしまい、最終的には砂漠化や土壌流出の問題へと発展していくのだ。最近は主に都市部からの新規農業事業者により商品作物栽培のために過剰な焼畑農業が行われており、この結果熱帯雨林の回復能力を超えてしまい砂漠化してしまう。 この問題については各国が法律で規制もしているが、その法律が上手く運用されていなかったり、そうせざるを得ない食糧難の現実が大きくのしかかってる。 焼畑の問題の改善の為には、先進国による貧弱な農地で農作を上手く行う技術を指導、普及させる事や日本のような国が食料自給率を上げること等によって、限界のある無理な農地開発を止めることが求めらる。
参考:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%BC%E7%95%91%E8%BE%B2%E6%A5%AD