アパルトヘイト政策2

出典: Jinkawiki

(版間での差分)

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アパルトヘイトはアフリカーンス語で分離や隔離という意味を持った言葉で、日本語では「人種隔離政策」と訳されている。この政策は南アフリカ共和国においてオランダ系白人政権が成立した1948年に法制化されて、その後強力に推進された。出生した時から肌の色等で白人・カラード・インド人・黒人の4人種に分類され、生活の様々な場面の中で区分けが行われ、黒人は居住地を制限されるなど差別に苦しんできた。しかし国際的な批判も高まり、1991年にデクラーク大統領はアパルト諸法を撤廃し1994年には全人種による総選挙が行われ、初の黒人大統領であるネルソン=マンデラが誕生した。ここで国際連合より、「人種に対する犯罪」とまで言われてきたこの政策は完全に撤廃された。

人種の分類

人種の分類としては法律で白人・カラード・インド人・黒人と4通りに分けられた。白人は、オランダ、フランス、イギリス等のヨーロッパからアフリカ大陸に移ってきた人達の子孫を指している。またカラードは、オランダ人がアフリカに移ってきたときに、原住民の女性や奴隷として連れてこられた女性と結婚してできた子孫のことを指している。インド人は、南アフリカで働かせるために連れて来られた多くのインド人のことを指している。さらに黒人は、バンツー(スワヒリ語など300以上の言語からなる)系の言葉を話す様々な民族の人たちのことを指していて、これらの人々はもともとアフリカにいた人達である。南アフリカ共和国には実際、黒人が一番多く、次いで白人、カラード、インド人の順で居住していたとされる。

具体的内容

差別の内容としては、まず原住民土地法、バンツー自治促進法が挙げられる。白人政権の最終的なねらいとしては、この国に多く居住している黒人に対して安い労働力を提供し、外国人化することであった。具体的には、国の面積の14パーセントの土地を黒人専用の土地とし、そこにホームランドと呼ばれる国を作り、黒人はそこの国の国民として考えられた。つまり南アフリカの市民としての権利を持つことが出来ないということをあらわしていて、もちろん南アフリカでの選挙にも参加できないということになる。ちなみにホームランドでは、道路は舗装されていない道が多く、管理は不十分であったという。そのほかにも、隔離施設留保法という法律があり、電車や公園、ホテルや公衆トイレなど、公共の施設が全部白人と白人以外というように区分されていた。例えば、白人用と黒人用で観客席の座席が区別されていたり、白人用のトイレと黒人用のトイレとで使用が区別されていたり、または、白人専用のビーチが作られていて、そこに黒人が入ると逮捕されてしまうといったことがあった。さらに集団地域法によって住む地域もそれぞれ決められていた。また、雑婚禁止法や背徳法とよばれるものもあった。このような差別が法律として国に位置づけられていたという。白人政権としては、南アフリカには多くの民族が居住し、それぞれがそれぞれの文化や言語、伝統を持っているので、各民族が独自に発展していくべきであるとしてアパルトヘイトを差別ではないと主張していたという。黒人たちは白人が経営する農園、また工場等で働いた。しかしそこでの給料は10分の1以下であった。失業も多く、居住地も空き地に小屋を立てて生活するものも多くいたという。しかし、このような政策に対して1980年代に入り、国内各地では反対運動が激化した。また、国際的にも制約を受け、1989年9月にデクラーク大統領が就任し、方針を転換してこの制度の撤廃を進めた。1990年2月にはネルソン=マンデラを釈放し、1991年に国会開会演説でアパルトヘイト政策の廃止を宣言した。その後、主な関連法も廃止されていき、政策は完全に廃止された。


参考文献

http://www.h3.dion.ne.jp/~win-tom/page105.htm

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%91%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%98%E3%82%A4%E3%83%88

http://www.h3.dion.ne.jp/~win-tom/sogo4.htm

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