パラサイト・シングル
出典: Jinkawiki
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パラサイトシングルは、「学卒後もなお親と同居し、基礎的生活条件を親に依存している未婚者を言う」と定義されている。つまり、働いていようが、働いていまいが、生活を親に援助されなければ生きていけない、親を頼って生きているものをさす。 ある調査結果によると、独身社会人160人に調査したところ、親と同居しているのは141人で、そのうち経済的な援助も日常的な生活の世話を受けていない人は わずか2人であった。生活スタイルを見てみると、1日の家事時間は「全くしない」と「30分未満」を合わせて7割近くもあり、食事の用意や衣服の洗濯を親にしてもらっている人がほとんどであった。また、金銭面でも、家計にお金を入れていない人は4割、自動車の支払や生命保険など自分が支払うべきものを親に支払ってもらっていたり、おこづかいをもらっている人もかなりの数見られていた。 働いて収入を得ながらも親と同居し、食、住の基礎的な生活条件を親に依存する“パラサイトシングル”が増えた背景には、未婚率の上昇、少子化、経済的余裕、などが関わってきている。 またイタリアには実家に住み続ける比較的高所得の30代~40代の人々を指す言葉として、『マモーニ』という言葉があるがこれは、カトリックの宗教的影響、すなわち家族を一体と考える思想から、比較的社会的にも認められた生活スタイルであり、当人や親もあまり問題とは通常考えていない。こうした点が日本のパラサイト・シングルとは異なるといえる。
参考資料:http://www.fcci.or.jp/chousa/totteoki/parasaito/01.htm :パラサイト・シングルの時代 山田 昌弘:著