フォッサマグナ

出典: Jinkawiki

(版間での差分)

2009年1月29日 (木) 23:55の版

日本列島中央部をほぼ南北に走る構造帯。ラテン語で大地溝という意。1875年(明治8)に日本政府によって招かれたドイツの地質学者E・ナウマンの命名による。西縁は糸魚川(いといがわ)‐静岡構造線という断層群によって限られる。東縁は新生代第四紀火山岩類に覆われるため鮮明ではないが関東山地西縁を通ると考えられている。フォッサマグナは、周囲の主として古・中生代および新生代古第三紀の地層の構造を大きく切って形成され、そこには新第三紀以降の地層が厚く堆積(たいせき)している。とりわけ新第三紀には活発な海底火山活動があり、東北日本の日本海側から新潟地域を経て、伊豆‐小笠原弧へと接続するグリーンタフ地域の一部をなしている。

フォッサマグナは八ヶ岳(やつがたけ)付近で北部フォッサマグナと南部フォッサマグナに大きく区分される。北部フォッサマグナにおいては、南北ないし北北東―南南西方向の断層や褶曲(しゅうきょく)が発達する。長野県犀川(さいがわ)沿いで観察される犀川破砕帯はその典型である。南部フォッサマグナにおいては、地層の変形はいっそう著しい。西から東へ衝上する曙(あけぼの)衝上断層、身延(みのぶ)衝上断層などの南北性の断層、北から南へ衝上する上野原(うえのはら)衝上断層、神縄(かんなわ)衝上断層などの東西性の断層、さらにはそれらを切る横ずれ断層系や、断層に伴う褶曲構造が発達する。これらの断層や褶曲には現在も活動的なものが多数存在し、南部フォッサマグナは現在日本のなかでは、もっとも活動的な変動帯の一つとなっている。南部フォッサマグナにおける激しい変動の原因としては、伊豆‐小笠原弧をのせたフィリピン海プレートが、ユーラシアプレートと伊豆半島の北端部で、約1000万年間以上にわたって衝突を繰り返しているためであるとされている。

参考URL

http://www.city.itoigawa.niigata.jp/fmm/outline-menu/02outline-fm/02fossamagna.html


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