タイガ
出典: Jinkawiki
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ロシア語で、シベリアに発達する広大な針葉樹林をさすことばであったが現在では北半球の亜寒帯に分布する針葉樹林全体について用いられている。
タイガの分布域は北緯50~70度の亜寒帯で、北極を取り囲むように分布する。北海道のエゾマツやトドマツの林はその最南部を占めるものとみなされている。南半球には分布しない。タイガの北限は森林限界で、南は温帯林またはステップに移行する。気候的には著しく年較差の大きい気温によって特徴づけられ、夏季には平均10℃を超えるが、冬季には零下数十℃まで下がる所が珍しくない。年降水量は少なく、400~500ミリメートル以下の所が多い。しかし雨は夏に集中するうえ、地下に永久凍土層があって、水の浸透を防いでいるため、砂漠にはならない。地面はむしろ湿りぎみで、土壌は強酸性のポドゾル(灰白土)となっており、泥炭地も多い。
タイガにはテン、キツネなどの毛皮獣が多く、開発はまずこうした毛皮獣を集めることから始まった。毛皮商人の進出がロシアの領土拡大につながったことはよく知られている。1990年代以降、シベリアでは森林の伐採が盛んになり、木材は大半が日本などへの輸出に回されている。しかし伐採によって地下の永久凍土が融け、その中に含まれていた大量のメタンガスが放出されることが明らかになり、地球温暖化を加速させるのではないかと危惧されている。なお、一部では夏の高温を利用して農業も行われるようになってきている。
参考文献 地理用語の基礎知識 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%82%AC