自由学校
出典: Jinkawiki
2008年12月15日 (月) 16:26の版 Bunkyo-student2008 (ノート | 投稿記録) ← 前の差分へ |
最新版 Bunkyo-student2008 (ノート | 投稿記録) |
||
1 行 | 1 行 | ||
- | フォルケホイスコーレは原則として全寮制の学校で、学校教育に属するものです。これはデンマークに100校あり、数十人規模の学校が主流です。特色は、試験というものを絶対にせず、単位や資格の付与もなく、教師と学生が寮で共同生活をし、書物よりも対話を中心に、生そのものを学び、社会性を自覚するということが挙げられます。そのために『自由学校』『生のための学校』とも呼ばれました。 | + | フォルケホイスコーレは原則として全寮制の学校で、学校教育に属するものである。これはデンマークに100校あり、数十人規模の学校が主流である。特色は、試験というものを絶対にせず、単位や資格の付与もなく、教師と学生が寮で共同生活をし、書物よりも対話を中心に、生そのものを学び、社会性を自覚するなどということが挙げらる。そのために『自由学校』『生のための学校』とも呼ばれる。 |
- | 日本での高校卒業にあたる満17歳半以上の人なら、性別、年齢、障害の有無、国籍を問わず、誰でも入学でき、学期は2ヶ月の短いものから、最長8ヶ月までいろいろあり、好きなだけ更新できます。合宿型のカルチャー・センターのようですが、何か技術や知識を習得することに主眼があるのではなく、あくまで授業や討論、実践、実習、生活を通して、自己発見をし、これから生きる自分の道を探すことに力点が置かれています。 | + | 入学資格は1つだけで、日本での高校卒業にあたる満17歳半以上の人なら、性別、年齢、障害の有無、国籍を問わず、誰でも入学できる。学期は2ヶ月の短いものから、最長8ヶ月までいろいろあり、好きなだけ更新できる。合宿型のカルチャー・センターのようだが、何か技術や知識を習得することに主眼があるのではなく、あくまで授業や討論、実践、実習、生活を通して、自己発見をし、これから生きる自分の道を探すことに力点が置かれている。 |
- | 政府の援助を受けますが、すべて私立の学校で、一切の干渉は受けません。デンマークでは、公立学校や既成の大学に対抗するひとつの制度として150年以上にわたって存在し、対抗教育としてデンマークの公教育に大きな影響を与えてきました。 | + | すべて私立学校であるが、政府の援助を受けることができ、しかし一切の干渉は受けない。デンマークでは、公立学校や既成の大学に対抗するひとつの制度として150年以上にわたって存在し、対抗教育としてデンマークの公教育に大きな影響を与えてきた。 |
- | フォルケホイスコーレの授業科目に決まったものはなく、自由です。教師はアドバイスを与えるのみで、学生の自主的なグループ学習がどこでも中心となっています。しかし一定の方向はあり、現在、伝統的なカリキュラム(文学、歴史、絵画、音楽、自然科学、政治・経済、哲学、心理学、デンマーク体操など)中心の学校もあれば、語学、家政、芸術・工芸や体育を専門に教える学校、あるいは現代的な、エコロジー、自然エネルギー、環境教育、発展途上国問題、有機農業、ジャーナリズム論、国際関係論などに重点がある学校といろいろですが、大体これらの科目が大なり小なり、どこの学校でもミックスされていると考えてよいでしょう。 | + | フォルケホイスコーレの授業科目に決まったものはなく、自由である。教師はアドバイスを与えるのみで、学生の自主的なグループ学習がどこでも中心となっている。しかし一定の方向があり、現在、伝統的なカリキュラム(文学、歴史、絵画、音楽、自然科学、政治・経済、哲学、心理学、デンマーク体操など)中心の学校もあれば、語学、家政、芸術・工芸や体育を専門に教える学校、あるいは現代的な、エコロジー、自然エネルギー、環境教育、発展途上国問題、有機農業、ジャーナリズム論、国際関係論などに重点がある学校といろいろであるが、大体これらの科目が大なり小なり、どこの学校でもミックスされていると考えてよいだろう。 |
+ | |||
+ | |||
+ | フォルケホイスコーレは、ひとつの自由な教育の体系を持ち、幼稚園、フルースコーレと呼ばれる小学校、エフタースコーレと呼ばれる寮生活を主とする自由な中学、それにフォルケホイスコーレの上にあるものとして、フォルケホイスコーレと普通の小中学校の教員資格がとれる教員養成大学、および学位なども取得可能なフォルケアカデミーと呼ばれる研究所を持っている。 | ||
- | フォルケホイスコーレは、ひとつの自由な教育の体系を持ち、幼稚園、フルースコーレと呼ばれる小学校、エフタースコーレと呼ばれる寮生活を主とする自由な中学、それにフォルケホイスコーレの上にあるものとして、フォルケホイスコーレと普通の小中学校の教員資格がとれる教員養成大学、および学位なども取得可能なフォルケアカデミーと呼ばれる研究所を持っています。 | ||
最新版
フォルケホイスコーレは原則として全寮制の学校で、学校教育に属するものである。これはデンマークに100校あり、数十人規模の学校が主流である。特色は、試験というものを絶対にせず、単位や資格の付与もなく、教師と学生が寮で共同生活をし、書物よりも対話を中心に、生そのものを学び、社会性を自覚するなどということが挙げらる。そのために『自由学校』『生のための学校』とも呼ばれる。
入学資格は1つだけで、日本での高校卒業にあたる満17歳半以上の人なら、性別、年齢、障害の有無、国籍を問わず、誰でも入学できる。学期は2ヶ月の短いものから、最長8ヶ月までいろいろあり、好きなだけ更新できる。合宿型のカルチャー・センターのようだが、何か技術や知識を習得することに主眼があるのではなく、あくまで授業や討論、実践、実習、生活を通して、自己発見をし、これから生きる自分の道を探すことに力点が置かれている。
すべて私立学校であるが、政府の援助を受けることができ、しかし一切の干渉は受けない。デンマークでは、公立学校や既成の大学に対抗するひとつの制度として150年以上にわたって存在し、対抗教育としてデンマークの公教育に大きな影響を与えてきた。
フォルケホイスコーレの授業科目に決まったものはなく、自由である。教師はアドバイスを与えるのみで、学生の自主的なグループ学習がどこでも中心となっている。しかし一定の方向があり、現在、伝統的なカリキュラム(文学、歴史、絵画、音楽、自然科学、政治・経済、哲学、心理学、デンマーク体操など)中心の学校もあれば、語学、家政、芸術・工芸や体育を専門に教える学校、あるいは現代的な、エコロジー、自然エネルギー、環境教育、発展途上国問題、有機農業、ジャーナリズム論、国際関係論などに重点がある学校といろいろであるが、大体これらの科目が大なり小なり、どこの学校でもミックスされていると考えてよいだろう。
フォルケホイスコーレは、ひとつの自由な教育の体系を持ち、幼稚園、フルースコーレと呼ばれる小学校、エフタースコーレと呼ばれる寮生活を主とする自由な中学、それにフォルケホイスコーレの上にあるものとして、フォルケホイスコーレと普通の小中学校の教員資格がとれる教員養成大学、および学位なども取得可能なフォルケアカデミーと呼ばれる研究所を持っている。
デンマークで生まれたフリースクール『フォルケホイスコーレ』の世界 オヴェ・コースゴール 清水満編著