マイフェアレディ

出典: Jinkawiki

(版間での差分)

2009年8月6日 (木) 04:01の版

My Fair ladyとは マイフェアレディ(My fair lady)は元々はアイルランド出身の劇作家バーナード・ショーが著した戯曲「ピグマリオン」が原作である。 1913年に初演されて人気を博し、1938年にウェンディ・ヒラーが主演し最初の映画化がなされた時には、ショー自身がアカデミー賞(脚色賞)を受賞した。

あらすじ  言語学者ヒギンズ教授は友人ピカリング大佐と賭けをし、訛りのひどい花売り娘イライザに正しい発音と礼儀作法を教え、半年後には社交界に出しても恥ずかしくない一人前のレディに変身させると宣言する。教授の容赦ないやり方にイライザは恨みを募らせるが、ある夜遅くまでレッスンが続いて疲れきった中、突然苦手だった「スペインの雨は主に平野に降る」の発音に成功。三人で手を取り合って大喜びした後、ベッドに就いたイライザは、教授に対して今までにない感情が芽生え始めたことに気付く。社交界デビューの予行演習で出掛けたアスコット競馬場では、イライザはとんちんかんな受け答えで周囲を唖然とさせ、レースに興奮して思わずボロを出してしまうが、後日、いよいよ本番となった大使館の舞踏会では完璧なレディへと変身していた。しかし、イライザの中身が伴っていないために、ヒギンズは大恥をかく。これに懲りず、イライザを再度特訓して再デビューさせると、今度はトランシルバニア皇太子からダンスを指名されるなど大成功。これにて、賭けはヒギンズの大勝利となるが、イライザは自分がただの賭けの道具であったことに気づいてしまう。ヒギンズを愛し始めていたイライザは大きなショックを受けて泣き崩れてしまう。 「あなたのことは好きだけれど、私を人間として扱ってくれない以上、もう一緒にはいられません。」 イライザを失ったヒギンズは、脱力感と深い後悔におそわれ、研究室で彼女の声を録音してあったテープを聴きながら、物思いにふけるのであった。失ってみて初めてわかる彼女の大切さ…彼もまたイライザを愛し始めていたのだ。ここで、映画は劇的なエンディングを迎えるのである。

 しかし原作のピグマリオンでは、イライザは自分を人間として扱わなかったヒギンズを許さなかった。「レディと花売り娘との差は、どう振る舞うかにあるのではありません。どう扱われるかにあるのです。私は、貴方にとってずっと花売り娘でした。なぜなら、貴方は私をずっと花売り娘として扱ってきたからです。」といった有名なセリフがある。結局、彼女は没落して無一文になった青年フレディと結婚し、二人で下町で花屋を始める。お金持ちで社会的地位もあるヒギンズではなく、等身大で愛し合える貧しい青年との苦労を選択したというのが原作のエンディングである。

ピグマリオン効果 先ほど出た「レディと花売り娘との差は、どう振る舞うかにあるのではありません。どう扱われるかにあるのです。私は、貴方にとってずっと花売り娘でした。なぜなら、貴方は私をずっと花売り娘として扱ってきたからです。」という有名なセリフは、教育心理学用語でピグマリオン効果と呼ばれ、「教師の期待によって学習者の成績が向上する現象」を指す言葉となった。


参考文献 日本バーナード・ショー協会編 『バーナード・ショーへのいざない Welcome to the Shavian World』 生誕150周年記念出版 文化書房博文社


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