難民問題2
出典: Jinkawiki
2009年8月7日 (金) 06:42の版
難民とは
難民とは、色々な事情によって故郷の国を離れざるを得なかった人のことです。この事情というのはさまざまなのですが、特に地域紛争、民族・宗教の対立、極度の貧困問題、環境の悪化などが大きな理由になっています。
「難民の地位に関する条約」によると、難民とは、『人種、宗教、国籍、政治的意見、または特定の社会的集団に属することなどを理由に、迫害を受けたり、その恐れがあるために、国籍国あるいは居住国から逃れ、帰国できないあるいは帰国を望まない人』をいう、ということになっているのですが、現在では(難民条約が作られたのは1951年のことです)環境の悪化や武力紛争についての事由も付け加えることができます。
現在世界中で5000万人の難民が存在しています。これはだいたい世界の人口の100人に1人が難民であることを表わしています。
難民問題とは、難民が抱える問題のことを言います(当たり前ですが‥)。難民問題は、世界中のさまざまな問題、例えば、民族問題、南北問題、環境問題、人口移動の問題などの問題を映し出す鏡、といわれています。
難民問題は、東西冷戦の終結を契機として、変化を見せています。東西冷戦中には難民はいわゆる「東」の国から「西」の国へ移動しました。しかし、東西の冷戦が終わると各地で地域紛争が勃発し、そのために避難民が発生しました。今はこのような難民も増えています。
難民条約
難民に関する条約としては、前述しましたが「難民の地位に関する条約」があります。この条約の33条に重要な規定があります。それは、【ノン・ルフールマンの原則】と呼ばれるものです。これは日本語で「追放送還の禁止の原則」といわれ、難民の保護の基本的根拠となるものです。
いわば当たり前のことですが、難民条約に加盟している国は、難民を保護する義務があります。これを確認しておきます。