京都議定書5
出典: Jinkawiki
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2009年8月9日 (日) 21:59の版
目次 |
京都議定書とは
1997年12月11日、京都市で「第3回気候変動枠組条約締約国会議(COP3)」が開かれた。この会議の中で議決した議定書のことを、「京都議定書」という。
この京都議定書は、1992年に開催されたリオデジャネイロの地球サミットにおいて採択された「気候変動枠組条約(地球温暖化防止条約)」の締約国のうち、先進国(東欧を含む38カ国と欧州委員会)にそれぞれ目標量を示して6種の温室効果ガス削減または抑制を義務づけ、その達成時期を定めているものである。 議定書には、温室効果ガス排出量の削減目標を、1990年を基準年として国別に削減目標数値を定め、世界が協力して約束期間内に目標を達成することが定められた。
対象となっているガスは、二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素、また、HFC、PFC、SF6は、1995年を基準年とすることができる。
京都議定書により定められた主要各国の削減率は、日本:-6% 米国:-7% EU:-8% カナダ:-6% ロシア:0% 豪州:+8% NZ:0% ノルウェー:+1%であり、全体を足し合わせると5.2%の削減になる。
目標達成時期について
第1期は、2008年~2012年の5年間となっている。その期間中に、先進国全体の温室効果ガスの合計排出量を1990年に比べて少なくとも 5%削減することを目的と定めた。その後、「第7回気候変動枠組条約締約国会議(COP7)」などで各国の遵守制度についても話し合われた。目標達成期間内に達成ができなかった場合、その国の排出超過の1.3倍分を次期約束期間の割当量からの差引くこと、次期約束期間における遵守確保のための行動計画を策定すること、排出量取引が禁止されるなど、法的拘束力を持たない形での罰則規定が決定されている。
発効までの経緯
1997年12月に議決された京都議定書だが、発効までには長く時間がかかった。それは、京都議定書の第25条にあった、「議定書の発効にはまず、『気候変動枠組条約』の締約国(185カ国と欧州委員会)のうち55カ国以上が議定書を批准する必要があり、さらに、この批准国のうち先進国の1990年のCO2排出量が、未批准国を含む全先進国の排出量の55%以上にならなければいけない」という発効条件が満たされていなかったという経緯がある。 米国も受け入れを拒否し、ロシア連邦も受け入れの判断を見送っていたため、2004年ごろまでは議定書の発効が行われていない状況であった。2004年に、ロシア連邦が批准したことにより、2005年2月16日に「京都議定書」はようやく発効されたのである。
京都メカニズム
問題点
京都議定書では、中国やインドなどの発展途上国に削減義務がない。また、世界最大の二酸化炭素排出国であるアメリカは、2001年に議定書から離脱を宣言してしまう。それは、発展途上国が加わっていない,数値目標が厳しすぎるため自国の経済を衰退させるなどが理由であった。
温暖化に対する各国の意見のちがいもあり、多くの問題点が残っている。
日本の現状
日本では、2008年4月から、第一約束期間に入った。1990年に比べて温室効果ガス排出量を6%削減することが、日本に課せられた目標である。しかし、1990年に比べ総排出量は、逆に6.2%上回っている。(2006年度の数値合計/2008年発表)