包括的核実験禁止条約
出典: Jinkawiki
概要
核兵器の実験的爆発を禁止する条約。 地下核実験、平和目的の核爆発、低威力の核爆発を伴う流体核実験など、 爆発を伴う核実験を例外なく禁止することにより、新型核兵器の開発と現有核兵器の維持に制約を課す。
<国連総会でのCTBT採択>
CTBTは、1994年1月よりジュネーブ軍縮会議において交渉が開始され、 1995年5月のNPT再検討延長会議での決定及び12月の第50回国連総会の決議を踏まえ、 1996年秋までの交渉妥結及び署名を目標に高尚が行われてきたが、インドなどの反対により、 軍縮会議による条約案の採択は断念された。これを受け、条約案を軍縮会議ではなく国連総会において直接、 採択する可能性につき関係国間で検討が行われた。その結果、 1996年9月9日に第50回国連総会再開会期が召集され、翌日10日、 CTBTを採択する旨の決議(共同提案国127カ国)が圧倒的多数の支持(賛成158、反対3、棄権5) を得て採択された。 24日、同条約は署名開放され、我が国は5核兵器に続き、6番目に署名を行った。
内容
(1)宇宙空間、大気圏内、水中、地下を含むあらゆる空間における核実験の実験的爆発及び他の核爆発を禁止する。
(2)この条約の趣旨及び目的を達成し、この条約の規定の実施を確保する等のため、包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)を設立する。
(3)条項の遵守について検証するために、国際監視制度、現地査察、信頼醸成措置等からなる検証制度を設ける。