ボウリング・フォー・コロンバイン
出典: Jinkawiki
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概説
2002年に公開されたドキュメンタリー映画。監督は突撃取材で有名なマイケル・ムーア。1999年4月にアメリカで起きた”コロンバイン高校銃乱射事件”を題材にアメリカ社会に潜む様々な問題点・矛盾・課題を描き出し、”銃社会”アメリカに深く切り込んだ作品。アメリカ内の問題に目を向けるだけでなく、同じく銃の普及率の高いカナダとの銃犯罪の差異についても触れている。 一つの事件、2人の犯人という注目点から、アメリカ全体にまで視野を広げ、センセーショナルに問題提起をする作風は高く評価された。 世界の様々な映画祭で賞を受賞し、米国アカデミー賞ドキュメンタリー部門も受賞した。マイケル・ムーアの知名度を著しく広げるきっかけとなった作品とも言える。
あらすじ
アメリカ合衆国コロラド州ジェファーソン郡コロンバインにあるジェファーソン郡立コロンバイン高等学校で1999年4月20日(火)に起きた銃乱射事件。人々を恐怖に陥れた恐ろしい事件の背景には何があるのか? マイケル・ムーアは事件の当事者や事件を知る人々に取材をし、原因を探っていく。犯人はなぜこんな事件を起こしたのか?・・・銃の所持に問題が?暴力的なゲームが問題か?それとも彼らも聴いていたとされるマリリン・マンソンの音楽が原因か? 彼らは事件発生の前にボウリングをしていたとされる・・・なぜそれは重要視されない? 事件の背景を探るなか、ムーアは銃社会アメリカに注目し始め、同じく銃の普及率の高いカナダと比較を始める。 そして、銃の普及を促進する全米ライフル協会(NRA)にも厳しく質問を浴びせる。 これはジャーナリスト、マイケル・ムーアの戦いの一部始終である。
留意点
ドキュメンタリー的な意図的な編集がされている点は留意すべきだろう。全米ライフル協会のイメージを意図的に悪くする編集(発言の時期など)やアメリカの歴史をアニメ「サウスパーク風」の映像でセンセーショナルに描いているが、歴史的な背景など踏まえて鑑賞しなければ、印象操作に近いイメージを受けるだろう。 世界各国の銃犯罪件数でアメリカが圧倒的な数字を出すシーンがあるが、人口比などを考慮して考えて見なければならない。
タイトルについて
題名の『ボウリング・フォー・コロンバイン』はダブル・ミーニングである。
「犯人達がマリリン・マンソンの影響を受けた」として保守派メディアからマンソンが批判されたにも拘らず、犯行の直前までプレイしていたボウリングの悪影響が論じられないのはおかしいという皮肉。なお、マンソンの影響は後に否定された。」 「ボウリングのピンは人間と形が似ているので、銃の射撃練習に使われる事。」(引用 Wikipedia ボウリング・フォー・コロンバイン項より)
参考資料
DVD「ボウリング・フォー・コロンバイン」(マイケル・ムーア監督 2002年アメリカ 配給 ギャガ・コミュニケーションズ)
wikipedia「ボウリング・フォー・コロンバイン」項
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