小1プロブレム
出典: Jinkawiki
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小1プロブレム
小学校に入学したばかりの小学校1年生が集団行動が取れない、授業中に座っていられない、話を聞かないなどの授業が成立しない状態が数か月継続する問題。
概要
これまでは1か月程度で落ち着くと言われていたが、これが継続するようになり就学前の幼児教育が注目され出した。学級崩壊とは区別して考えられる。 この問題行動を起こす児童は、わざとふらふら・うろうろしているのではなく、授業と休み時間(遊ぶ時間)などの概念に欠け、自分の行動を制御する能力が低く、幼稚性が高い子供達に多くみられる。2000年ぐらいから、ちょうどゆとり教育の一環として、学校週5日制が始まったころから、徐々に見られるようになった。その後2005年に、新潟県の教育委員会が、『小1ギャップ』という言葉で表現したのがきっかけで、教育問題としての認識が広がるようになった。
原因
・急激な環境の変化。
・30人以上の大人数の学級がまだまだ多く教師の指導が間に合わない。
・ベテラン教師の指導手法が現在の教育にマッチしない。
・コミュニケーション力が低下した子ども、具体的には他人の話を聞けない子どもが増えた。
現状
東京都が2009(平成21)年7月に実施した調査の結果によると、公立小学校長の23.9%が、1年生で授業が成立しない状況があった、と回答しており、小学校の4校に1校で「小1プロブレム」が発生していることがわかっている。
対策
各家庭では基本的に幼少期から自分の子供に対してきちんとしつけを行っていくこと。教育現場では1.担任教師とは別に補助教員をつける、2.各学級の少人数化を図る、3.教師や保護者の間で問題意識の共有を図る、4.学校と保育園などとの交流を進める、といった取り組みが挙げられる。また、関係者の間で問題意識を共有することや、保育園から学校へスムーズになじめるような環境づくりも重要である。小学校へのスムーズな移行を目指す点では、これまでも、幼稚園・保育所と小学校の連携の強化が進められてきた。2009(平成21)年4月から実施されている新しい幼稚園教育要領と保育所保育指針、そして2011(同23)年4月から実施される小学校の新学習指導要領でも、幼稚園・保育所・小学校の三者が連携することを明記している。しかし、公立幼稚園と公立小学校の連携はある程度進んでいるものの、幼稚園の多くを占める私立と公立小学校との連携は、なかなか進んでいないのが実態である。
参考文献
朝日コム(朝日新聞社) http://www.asahi.com/edu/tokuho/TKY201011010242.html
幼児教育ポータルサイト http://www.sehimiry.com/syouiti-p.html
Benesse 教育情報サイト http://benesse.jp/blog/20100524/p1.html