フリースクール2
出典: Jinkawiki
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1.フリースクールとは
フリースクールは子ども中心(主体)の指導を行い、授業時間、勉強する時が決まってなくて、 子どもに自由な事をしてもらおうとするところ(一般の学校の授業後の休み時間みたいな感じ)をいうことが多い。 アメリカやヨーロッパを中心に多くあり、今では全世界で広がってきている。 日本でも「フリースクール」といっているところはたくさんあるが、「不登校の子どもの行くところ(学校、施設、塾)」 という世間のイメージのほうが多い。もともとは、日本の不登校の子どもが最近増えてきているため、 子ども中心に作った居場所を「フリースクール」と呼ぶようになった(フリースペースというところもある)。 ここから、「不登校の子どもの行く所=フリースクール」という考えも生まれてきた。 「不登校の子どもがいるから」という理由だけでフリースクールを言葉として使っているところもある。 考えが色々ありすぎて、いろんな形のフリースクールがあるのが現状である。このため、学校へもどるためなどを目的とする場所を「フリースクール」と呼ばれてしまうこともある。
2.フリースクールの出席扱い
1992年、文部省(当時)は、「不登校はだれにでも起こりうる」という認識を示し、民間も含めて学校以外の場所に通っている子に出席日数を認める、と通達しました。出席日数として認定するかどうかは、在籍する学校の学校長に任されている。(小中学校) 2009年2月には、「フリースクールに通っている高校生について、高校の校長裁量で出席認定する」という通達が出された。 また、2005年には、文科省は、「自宅でインターネットやFAX等を使って学習すれば、それを学校の出席とみなしてよい」という通達をだした。(諸処の条件はついている。)通信制の高校や不登校の子どもの家に教師を派遣しているケースがあることが影響したといわれている。 更に2009年には、学校教育法の運用が改める通知が出され、高校卒業に必要な74単位のうち、36単位を在宅学習でも認めることになった。(但し、高校側が実施計画を文科省に提出し、認められる必要がある。)
3.「学校」に戻るケース
フリースクールは、運用という面からすれば、公的助成がないために授業料などの経済的負担が大きいという問題点もある。「公的な」学校であれば奨学金制度を使うことも可能だが、フリースクールにはない。だから経済環境が厳しい家庭の子どもがフリースクールに通うことは難しい。また、すべてのフリースクールが「子ども本位」に運営されているわけではなく、営利第一主義だったり、体罰が日常化していたりという例もある。 だとしても、フリースクールの意義や存在感は、たゆみなく大きなものになっていることは確かである。 一時代前は「登校拒否」といえば「病気扱い」を受けていたものだ。地方によっては偏見のために一家心中をはかるというほどに孤立し、親子ともに悩む場合も多かった。しかしフリースクールになら多少通学時間はかかっても行けるし、学びの場として通える。このことの意味は大きい。不登校児が出席扱いを受けることで小中学校の卒業資格を持つことができ、中学へ、はたまた高校へと進学するケースも出てきているからだ。かつて学校からドロップアウトした子どもたちが、ふたたび「学校」に通う。その一助をフリースクールは確かに担っている。
参考文献
結書房 「学校だけが人生じゃない」 保坂伸人
NPO法人 こどものいばしょ http://kodomonoibasho.jp/index.php
(投稿者 Ak)