マナー
出典: Jinkawiki
マナーとは、社会の中で、人間が気持よく生活していくための知恵である。または風習。他者を気遣うということで現在では形式化、マニュアル化、ルール化されてきた。現代マナーを計る秘書検定がある。
現代日本では、「礼法、礼節、礼儀、作法、行儀、しつけ、マナー、エチケット」という言葉が混在している。「礼儀」とは、敬礼・謹慎を表す作法、社会のきまりに合った交際上の動作や作法、それを行うことである。礼儀と作法のことを「礼法」、礼儀と節度の略が「礼節」である。「礼法、礼節、礼儀」は類 義と考えれるが、「作法、行儀」となると私的で生活を送るなかでふるまう細やかな所作を含む
歴史的に考えれば、マナーとは礼儀作 法であるが最近では礼儀作法という言 葉はほとんど使用されなくなった。そ の背景に、戦後日本の洋式化がある。 礼儀作法とは日本の生活様式に基づい て形づくられてきた。例えば畳の縁を 踏まない、襖のあけかたなどがある。 しかし戦後わたしたちの生活様式が洋 式に変化し、畳の縁を踏まないから廊 下の歩き方、襖の開閉方法からドアの 開閉方法に変化したことで「マナー」 という後が洋式の生活に馴染んでいっ たと考えられる。
歴史的にみると礼法は身分の差別化の ために使われてきた。 礼法の精神は、「葬送礼」で、葬送礼 とは死者に対する敬意や慕情と共に死 者を送るものを浄化する、また、自分 を生んでくれた祖先とのつながりを模 範することにより現世でね人間関係も 円滑に運べるように説いている。
日本で祖となるものは聖徳太子の冠位 十二階や十七条の憲法だが、
律やルールの意味合いが強く欧州でい う礼節に近い。公家には有識故実(= 朝廷や公家・武家の儀礼・行事・官職・服 飾などについての知識や学問)
古くから存在しているが、元来「礼 儀」という概念は公家社会の秩序を維 持して武家の統治するためにできた。 公家の礼から僧侶の礼、武家の礼へと 広まり、江戸時代には武家の礼を真似 て町民(いち早くとりいれたのは商 人)の世界でも礼儀作法を重視するよ うになった。十%ほどの人口である町 民だが、武家に奉公した娘等から普及 したと考えられている。江戸時代末期 までは身分制度による差別化の道具と して用いられたが、明治時代になると 小笠原信務が文部省および東京府に礼 儀作法の教授の必要性を説き、女子礼 式演習の進言をした。
の基礎になった。その後旧制小学校教 育過程に、礼式演習が組み込まれ、東 京師範学校にも明治十三年に修身(= 旧学制下の小・中学校で,教育勅語をよ りどころに道徳教育を授けた教科名) に礼節が加えられ、翌年 には礼節道場が建設された。十五年に は信務は東京師範学校で立礼式を指導 しはじめ、明治十二年からの六年間で 東京府下に二百あまりの礼法道場が作 られた。
による差別化から生じた礼儀が身分の 隔たりを越えて一般家庭へと普及して いった。
R.I