エネルギー問題2

出典: Jinkawiki

2013年8月4日 (日) 11:39 の版; 最新版を表示
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・世界のエネルギーの現状

先進国の経済や生活は、*化石エネルギーに依存しており、化石燃料は何億年もかかってつくられた有限の資源であり、あと数十年で枯渇すると言われている。しかし年々消費が増加、途上国も経済拡大をめざし、枯渇がさらに早まることは確実になってきている。 *化石エネルギー(石油、石炭、天然ガス)


・世界のエネルギー資源の採掘寿命

石油46年 、天然ガス63年 、石炭119年 、ウラン69年

埋蔵量の少ない産油国はあと20年で原油資源の枯渇が見込まれており、その 時産油国(OPEC)は大幅に輸出削減に走ると見られており石油に過剰に依存している世界経済の崩壊は避けられない状態になっている。さらに化石エネルギーの大量消費で二酸化炭素が急激に増加し地球温暖化が進行異常気象、海面上昇、洪水、食糧不足、環境難民増加など深刻な問題が発生するという事も想定される。


・エネルギーの種類

原子力エネルギー チェルノブイリ事故、福島第一原発の事故を経て、先進国の多くは政策転換をしている。

水力エネルギー 大規模ダム開発は自然環境に与える負荷が大きく経済性にも疑問、先進国の多くは政策転換し、ダム撤去や途上国のダム建設支援からすでに撤退している。また主に河川の水流をそのまま利用する小規模 (地域的)水力発電を欧州や中国は推進している。

自然エネルギー 1、風力エネルギー 無尽蔵な資源だが、安定供給のための設置場所が限られる、ドイツ、デンマーク、アメリカなどで発電施設が急増。 2、バイオマスエネルギー 木材、家畜のふん、生ごみなどを発酵させて発生するメタンガスなどを利用して発電、熱も地域暖房などに利用 (コージェネレーション)スウェーデンやドイツで普及している。 3、太陽エネルギー 効率が悪く大規模発電は難しいが、補助的小規模用途に有効カリフォルニア州は太陽熱発電、ドイツなどは太陽光発電を推進。 4、地熱エネルギー 火山からの水蒸気ガスを利用した発電がフィリピンやニュージーランドで広く利用されているが、火山国に限られる。

いずれの自然エネルギーも現状の石油や原子力のような大規模なエネルギー供給は不可能で、小規模で地域的なエネルギー供給に限られる


・欧州のエネルギー政策

これまでのエネルギーの大量消費を根本的に見直し、化石燃料、原子力から自然エネルギーへ転換。エネルギー消費の削減を進めている。

スウェーデン 炭素税など導入により化石エネルギーは半減、自然エネルギーが全体の4割を占めている。 2050年には化石エネルギー消費を半減させ、大部分を自然エネルギーにする予定である。

デンマーク 自然エネルギーの利用を拡大(風力発電は15年間で 100倍に)することによって、エネルギー自給率5%(70年代)から、現在は自給率110%にまで引き上げた。さらに今後30年でエネルギー消費を2割削減し、自然エネルギーは全体の1/3にする予定である。

ドイツ 電力消費を押さえ、脱原子力、脱石油を実施している。風力はすでに世界一の発電量を誇り、 フライブルグ、アーヘンなどの都市は自然エネルギーでエネルギー自立都市を目指している。

フランス 電力消費ピーク時の料金を11倍にして消費量を抑制する対策をとっている。


・日本の現状

日本はエネルギーの大量消費国であり、エネルギー消費は過去 40年で10倍増加し自給率は(原子力を除く)がわずか4%と低く世界最低。さらに今後もエネルギーの消費増加の見込みである。それに対して原発は世界の1割(約50基)が稼動中で、原発推進法が 2000年に成立し、さらに2010年までに13基の増設計画である。さらに建設中、建設予定のダム計画は約380基ある。プラスチックもいっしょに燃やすごみ発電(RDF)を推進しており新たなダイオキシン汚染の増加が心配される。これらのエネルギーに対して自然エネルギーは 1%未満で、拡大する政策も今のところない。このような状況で、石油が削減されると大パニックなることが予想される。電気、自動車、物資や食糧の輸送など経済、生活のすべてに大打撃与え日本の農業は化学肥料、農薬、機械化に頼っているので石油の削減は致命的なダメージになる。なぜなら、日本が発電に必要とする資源の中では石油が大部分を占めているからだ。そのうちの90%弱を、政治情勢が不安定な中東地域からの輸入に依存している。 海外からの輸入に依存せず、いかに国内でエネルギー資源を確保していくかが重要な課題となっている。最終的には エネルギー消費の削減、自然エネルギーへの転換と大量消費、大量廃棄の生活や経済を根本的に見直すことが急務なのである。

エネルギー自給率

オーストラリア233% ロシア183% デンマーク124% 中国93% イギリス83% インド76% アメリカ71% 日本4%


・エネルギー資源の開発・導入への取り組み

2度にわたる石油危機の経験から、日本では石油への依存を改善するため、石油に代わるエネルギーの開発に取り組んできた。その努力もあり、一次エネルギーにおける石油の比率が、2009年度の時点では42%にまで減少している。しかし、日本全体のエネルギー需要は増え続けており、依然として日本の電力は石油の輸入に支えられている。 燃料価格の高騰や石油埋蔵国の政情不安などにより、石油への依存は大きなリスクをかかえている。そのため、石油に代わるエネルギー資源の開発・導入が急がれている。


・これからの対策 自動車の使用を減らす、アイドリングをやめる。 節電、節ガス、省エネ(環境家計簿をつける)。 4R(やめる、減らす、再利用、リサイクル)が基本。 グリーンコンシューマになる。 思うだけではなく、できることから始める、意思表示する、行動する。 一家団らんの機会を増やす(家族一緒に生活するとエネルギーは数分の一に)。 ぜいたくを減らす(ぜいたくはエネルギーの過剰消費)。 自然エネルギーの推進を行政に意思表示、エネルギーも自給自足へ。


参考文献 エネルギー経済統計(省エネセンター) 地球環境ファミリーシリーズ『地球は今』第9巻 『枯渇するエネルギー』 ネットワーク地球村 http://www.chikyumura.org/environmental/earth_problem/energy_crisis.html 関西電力http://www1.kepco.co.jp/gensi/occasion/problems.html OECDエネルギー統計2009

HN Bouzu


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