酸性雨5
出典: Jinkawiki
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酸性雨とは
直接雨滴に酸性物質が取り込まれたり、水滴中で酸性物質が生成して生ずるもの。 排出された汚染ガスは大気中を輸送され、その途中で太陽光による光化学反応やさまざまな反応を受けて酸性のガスや粒子状物質が生成される。生成されたこれらの酸性物質は遠くへ輸送され、雲や雨に取り込まれて酸性となる。
酸性雨の原因となる物質
硝酸と硫酸イオンである。この2つのイオンは石炭や石油などの化石燃料を燃焼することによって発生する硫黄酸化物と窒素酸化物からおもに生じている。
人体への影響
酸性雨によって水道水が酸性化し、それによって水道管から同が溶出して銅により髪の毛が緑色に染色される。 また、心臓や肺の機能が低下する。65歳以上で喘息、気管支炎、心臓疾患などがある人にとっては硫黄や窒素の酸化物を吸うことは危険であり、さらに妊婦や乳幼児でも悪影響が無視できない。
森林への影響
植物の葉に酸性雨が降ると表面ワックス層が破壊され、気孔周辺の細胞が異常化し、酸性物質が侵入しやすくなって葉や茎からカルシウム、マグネシウムなどの体内成分が奪われて次第に弱っていく。
酸性雨を防ぐためにはどうすればいいか
ドイツ
工場などの窒素酸化物の規制を厳しくしたり、脱硝装置の設定を奨励、排ガス浄化装置をつけた自動車の減税措置が行われていたが、1989年の東西統合で政策の練り直しを迫られている。
イギリス
1987年に6億ポンド(日本円1350億円)を大気汚染防止の投じる方針を決定し、1988年に石炭火力発電所に脱硫装置を設置
フランス
1984年に「30パーセント・クラブ」に加盟→硫黄酸化物の50パーセント削減を93年以前に達成(過度とも思えるような原発への依存から)、また、1985年に年間2500トン以上の硫黄酸化物か窒素酸化物を排出する工場には課徴金を課した
== 参考文献 ==