宗教6
出典: Jinkawiki
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宗教
様々な民族宗教、新興宗教まで含めると、世界には数え切れないほどの宗教が存在するが、民族や国を超えて信者が広がり、その生き方や文化に影響を及ぼしている宗教はそれほど多くない。現在、「世界宗教」と言われる宗教は、「キリスト教」「イスラム教」「仏教」の三大宗教である。それぞれ、約20億1900万人、約12億人、約3億6000万人とこの三大宗教だけで全世界人口の65億6000万人の半分以上を占めている。ただし、信者数だけから見ると、インドの人口10億人の約80%強が信仰する「ヒンドゥー教」(約8億2000万人)、儒教・道教などをベースとした「中国民間宗教」(約3億9000万人)の方が仏教よりも大きな集団である。
このほかにも世界には、イスラム教やキリスト教の布教を受けながらも、その風習などが根強く残っている古代宗教もあり、また、アフリカ、南米、オセアニアなどには、民族よりももっと小さな単位である部族や氏族ごとに信仰される土着の宗教がある地域もある。
日本は何教の国なのかというと、日本は、政治的には政教分離の世俗国家であり、「○○教国」という言い方はできない。文化庁が公表している「宗教年間」によると、国民の約85%が神道の信者で、約75%が仏教の信者であり、その他の宗教も含めたのべ信者数は人口の2倍近い2億1536万人となり、日本人のほとんどが複数の宗教を信仰していることになってしまう。世界中を探してもこのような国はない。クリスマスを祝い、1週間後にはお寺で除夜の鐘を聞き、その直後には神社に初詣に行き、結婚式はキリスト教式で行い、子どもが生まれると神社へお宮参り。と何気なく行っている。だからといって日本は無宗教と言い切ることもできないだろう。つまり、日本は何教の国ということは難しい。
参考文献
・世界の宗教101の謎(21世紀思想研究会 河出書房新社)
・見てわかる宗教入門(山折哲雄 ナツメ社)
ハンドルネーム:るんるん