ベトナム戦争11
出典: Jinkawiki
目次 |
ベトナム戦争とは
ベトナム戦争とは統一の主導権をめぐって南北ベトナムの勢力が対立する中でインドシナの共産化を恐れたアメリカが介入し南を支援したのに対し、北ベトナム軍と南ベトナム解放勢力が協力し、アメリカ軍・南ベトナム政府軍と戦った戦争である。さらに途中からは隣国のカンボジアとラオスに拡大したので、第1次インドシナ戦争(1946~54年)に続く、第2次インドシナ戦争とも言われる。戦争範囲はベトナムにとどまらなかった。
開始と結末
ベトナム戦争は「宣戦布告なき戦争」であったので、いつはじまったかについては諸説ある。一般には1964年8月のトンキン湾事件か、65年2月の北爆の開始からとされることが多い。終わったのは、アメリカが敗北して撤退したのが73年1月、サイゴンが陥落してベトナム統一ができたのが75年4月、のいずれかをとる。したがってアメリカが本格的に関わっていた時期だけでも8年以上となる。これはアメリカの歴史の中で最も長い戦争であった
枯葉剤
アメリカがベトナムに落とした枯葉剤の量は約7500万リットルもの量を南ベトナムの森林、農村、田畑にばら蒔いた。目的は、第一に解放戦線の隠れ家であるジャングルを絶滅させること。次に、解放区で作られる農産物を汚染し、食料としては使えなくすることを目的としてた。戦後に出た影響として、ベトナム戦帰還兵とその家族には、癌から子供の身体障害にいたる疾病が現われ、原因は枯葉剤に混入していたダイオキシンであると確定した。
その後
ベトナム戦争は第二次世界大戦後のもっとも規模の大きい、またアメリカ合衆国にとって、歴史上はじめての敗北であっただけでなく、アメリカ資本主義の繁栄に影がさしはじめ、国内の反戦運動の高揚、外交上の孤立などは、大きな打撃となった戦争であった。また国内ではベトナム帰還兵の社会復帰の困難さが深刻で、「ベトナム症候群」などといわれた。解決法としてはベトナムの記憶が風化を待つしかない。
参考文献
著 松岡完 「ベトナム戦争 誤算と誤解の戦場」 著 白井洋子 「ベトナム戦争のアメリカ:もうひとつのアメリカ史」
H・N KY