人類の移動
出典: Jinkawiki
←前の版 | 次の版→
目次 |
概要
人類は、アフリカ大陸で発生したとされている。人類が今日に至るまで、さまざまな移動を繰り返してきた。それは、形質の変化等、進化の繰り返しとも取れるのである。
人類の発生(出アフリカ)
「人類はアフリカで発生した」というのは「出アフリカ説」と言い、クリス・ストリンガーとピーター・アンドリューズによって発展した。なお、これに対抗して、各々の場所で進化したとされるのが「多地域進化説」である。ただし、多地域進化説も人類の起源はアフリカであるという点で一致しており、そのため両者を「新しい出アフリカ説」「古い出アフリカ説」と呼ぶこともある。
南アフリカで見つかった最古の人類化石とされているのは「アウストラロピテクス・アファレンシス」であり、およそ350万年前に生息していたとされている。これは「猿人」と呼ばれ、サルとヒトとの中間と言われている。そして脳の容積が増え知能が発展すると、新たな地へ旅立った。そしてアフリカ大陸から脱出し、各地へ散らばっていったのである。
出アフリカの後
出アフリカの後、イラン付近を起点にして、オーストラリア方面への南ルート、アルタイ山脈付近への北ルート、中東・カフカス山脈付近への西ルートの3ルートで拡散したといわれている。アメリカ大陸には、北ルートの一部が進んだと考えられるが、ここでアメリカの原住民について考えると、アメリカの原住民はインディオであり、人種では黒人に分類される。ユーラシア大陸の北部はロシア系の白人が住んでいるように、北ルートの人類がそのままアメリカに行ったというのは考えにくい。南北アメリカ人は、アフリカからの移民ではなくその場で発生し進化したと考えるのが自然ではないだろうか。
人種の違いはどこで生まれたか
現代人類の共通祖先はおよそ15万年前に生まれ、およそ7万年前にヨーロッパ人とアジア人に分かれたという。このときに遺伝子に変異が発生して、ヨーロッパ人とアジア人に肌の色や体型の違いが生まれたとされる説が最も有力である。しかし、ヨーロッパ人にもゲルマンやアングロ・サクソンなど細かな違いが生まれているように、一概には説明できないことも多い。前項のとおり南北アメリカ大陸の人類についても不明なところが多く、出アフリカ説がすべて正しいとは言い切れない。
現代の科学技術を利用し、一刻も早い解明が急がれるところである。
参考文献
遺伝子電子博物館 http://www.nig.ac.jp/museum/evolution/02_d3.html
ハンドルネーム:oyatsu