高等教育の国際的な動向
出典: Jinkawiki
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目的
国境を越えた教育の提供など国際的な大学間の競争と協働が進展している中、 学生の進学先の決定を容易にするとともに、正規の大学等として認められていないにも関わらず、学位授与を標榜し、真正な学位と紛らわしい呼称を供与すること(これをディグリー・ミルという)や質の低い教育等から学生を保護することを目的に、国際的な取組として、各国において認定された高等教育機関についての最新かつ正確で包括的な情報提供を図ることを目的としている。
主な取組
ユネスコ/OECD「国境を越えて提供される高等教育の質保証に関するガイドライン」を踏まえ、国際的なレベルで各国政府により認定された高等教育機関についての正確な情報へのアクセスの向上を図ることにより、学生の進学機関の決定を容易にするとともに、質の低い教育から学生を保護することを目的に、ユネスコでは「高等教育機関に関する情報ポータル」を構築し、高等教育の質保証に関する国際的な情報ネットワークの整備を進めています。 この事業には日本も積極的に貢献している。現在では、44にのぼる国々によって高等教育の質保証に関する国際的な協議等が進められている
国境を越えて提供される高等教育の質保証に関するガイドライン
○概要
国境を越えて提供される高等教育の質保証に関する国際的な枠組みの提供を目的とし、その枠組みを通じて質の高い高等教育が国境を越えて展開されることを促し、高等教育の国際化の恩恵を最大限に高める一方で、質の低い教育や不当な提供者から学生等の関係者を保護することを意図している。
○内容
①高等教育の受入国・提供国の協力等による国境を越えた高等教育の質保証体制の整備
・政府による国内で活動する外国の機関・提供者の登録・認可制度の整備
・政府による国内外の質保証・適格認定機関との協議
・政府や質保証・適格認定機関による国境を越えた高等教育に対応した質保証制度の整備
・高等教育機関・提供者による自らの質に対する責任
②学位等や職業資格の認証の過程の円滑化及び公正さの確保
・政府によるユネスコ地域条約の締結及びそれに基づく全国情報センターの設立あるいは学位等の認証に関する二国間又は多国間合意の締結・促進
・高等教育機関・提供者によるパートナーシップ等を通じた学位等の同等性又は互換可能性の承認
・学位・学修認証機関による認証までのプロセスが公正かつ一貫したものであることの確認、学位等の認証に関する手続きの信頼性の向上
・学位・学修認証機関による質保証・適格認定機関をはじめとする関係者との協力・連携
・職能団体による職業資格の前提となる教育プログラムや学位等の比較のための評価の基準や手続きの確立
・職能団体による学位・学修認証機関、高等教育機関・提供者、質保証・適格認定機関との協力・連携
③国内外での関係者同士あるいは関係者間のネットワーク構築、協力・連携の強化
各関係者に対して国内外でのネットワークの形成・参加や協力・連携が提唱されている。
・グッド・プラクティスその他の情報の共有のための各関係者同士のネットワーク
・国境を越えた高等教育の質保証、海外の学位等の認証の円滑化につながるよう、相互理解を深めるための各関係者同士の国際的な協力・連携(特に質保証・適格認定機関については受入国・提供国間の連携強化や協定の締結が提唱されている。)
・国境を越えた高等教育の質保証、海外の学位等の認証の円滑化につながるよう、相互理解を深めるための関係者間の国内的・国際的な協力・連携(特に質保証・適格認定機関と学位・学修認証機関間、学位・学修認証機関と職能団体間、また職能団体と他の高等教育分野の関係機関間の協力・連携強化は重要。)
④国境を越えて提供される高等教育の質等に関する正確でわかりやすい情報の提供等
各関係者に対して関連の情報を正確かつ入手しやすい形でわかりやすく提供することが提唱されている。また、学生団体には質の低い教育や不当な提供者などのリスクに関する学生の問題意識の向上、学生や入学希望者の適切な情報収集への支援が求められている。