白人警察官黒人射殺事件
出典: Jinkawiki
今だ根強く残る人種差別問題が浮き彫りになった事件。
２０１４年、８月９日にアメリカ合衆国ミズーリ州ファーガソンで白人警察官が黒人の少年を銃で射殺した。
白人警察官の証言によると、黒人の少年が道路の真ん中にいたことに注意を促した。しかし黒人の少年は注意を聞くことなく、白人警察官に対抗してきたのだという。その黒人の少年は身長約１９３センチ、体重約１３６キロと白人警察官よりもはるかに体格がよく、このままの状態を続けていてはいつか自分に恐ろしい危害が加わるのではないかと思い始めるようになり、命の危機さえ感じたという。そして黒人の少年に対抗するのをやめるよう銃を向けたが、怖気づくことなく白人警察官に向かってきたそうだ。
襲われると判断した白人警察官は黒人の少年を銃で６発撃ち、射殺した。
白人警察官は自身の護衛のために黒人の少年を射殺した、黒人だから射殺したということはない。相手が白人であってもきっと同じ結果になっていたと述べているが、ファーガソン周辺住民の怒りや反感をかうこととなった。
この事件に対して大陪審は白人警察官が射殺に至った経緯に関して護衛のための手段であったとみなした。
よって、白人警察官を不起訴とする判決を下した。大陪審は１２人。うち９人は白人、黒人はわずか３人であった。
この判決を受け、ファーガソンでは抗議活動が活発化。その黒人の少年は高校を卒業したばかりで、２日後に大学入学を目前に控えていたことや、白人が黒人を殺害するという人種差別を思わせるようなこの事件に怒りを覚えたのだろう。黒人の若者が集ったデモ隊の一部では警察車両を炎上・破壊し、近辺の建物を次々と放火。また店の物を略奪するといったことが数多く行われた。警察はデモ隊に対して催涙弾を放つなど、デモ活動と警察の対処の激化が進んだ。
また、オバマ大統領は緊急の記者会見を開き、「これはファーガソンだけの問題ではない。米国の問題である。」と述べ、人種差別について今一度考えることを促すとともに迅速な解決を求めた。
参考文献
ハンドル名：ココナッツ
