南北問題の展開
出典: Jinkawiki
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概要
南北問題とは、南に多い発展途上国と北の先進国との間でおこる経済格差をめぐる問題のことである。発展途上国の多くは、過去数世紀にわたる欧米先進国の植民地支配のもとで、先進工業国が必要とする原燃料の供給地にされるということが起きたことにより自給自足経済は崩壊した。
展開
1961 国連総会のケネディ演説
1962 国連「天然資源に関する恒久主権宣言」
1964 第一回UNCTAD(国連貿易開発会議)
1968 第二回UNCTAD総会
国連開発の10年
10年ごとに設定する南北問題解決のための目標であり、1961年の国連総会でケネディ大統領の演説で提唱され、先進国の所得の1%の移転と発展途上国の実質経済成長率年5%を目標とする決議がなされた。人口爆発により一人当たりのGDP成長率は低くなり、所得格差が拡大し、1960年代には途上国の相対的地位はさらに低下した。第一次から第四次「国連開発の10年」はすべて失敗に終わった。
累積債務問題
途上国が先進国から借り入れた資金の元本と利子が大きくなり、返済が困難になっている問題である。メキシコ、ブラジル、アルゼンチンなどの中南米NIES(中進国)と非産油発展途上国は、アメリカの民間銀行などから融資を受けて、工業化・多角化によるモノカルチャー経済からの脱却を図った。しかし、そこで石油危機が起こったため、債務返済が困難になってしまった。1982年には、メキシコがデフォルト(債務不履行)に陥り、支払不能を宣言した。このため、先進国はリスケージュリング(債務返済の繰り延べ)や債務の一部免除、緊急追加融資などを行った。1990年代に入り、外国や国際機関からの借金を返済できない重債務貧困国が増えており、その大部分はサハラ砂漠以南のアフリカ諸国である。