児童の権利に関する条約

出典: Jinkawiki

2015年8月5日 (水) 23:39 の版; 最新版を表示
←前の版 | 次の版→

目次

⒈概要

 児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)とは、世界中の子どもたちが持っている権利について定めた条約である。世界には今も戦争で苦しんでいる子ども、病気と戦ってる子どもが大勢いる。そのような子どもをはじめとした、世界中の子どもたちの味方となるような条約で、ユニセフも子どもたちの権利を守るために活動している。


⒉条約ができるまで

1989年11月20日に第44回国連総会において採択され、日本では1990年9月21日にこの条約に署名し、1994年4月22日に批准を行った。日本では、1994年5月22日に、効力が生じている。1948年、すべての人は平等であり、それぞれが同じ権利をもつとした宣言である「世界人権宣言」ができた。1959年、子どもは子どもとしての権利をそれぞれもつとした宣言の「児童の権利宣言」ができ、このときから、宣言だけでなく実際に効力のあるものができないかと考えられはじめた。1978年、「子どもの権利条約」の草案がポーランド政府から提出された。1979年、「国際児童年」「児童の権利宣言」20周年のこの年が、世界中の人が子どもの権利について考える機会になった。国連人権委員会の中に「子どもの権利条約」の作業部会が設置された。1989年、「子どもの権利条約」国連で採択され、ユニセフや多くの国の10年にわたる努力がみのった。1990年、「子どもの権利条約」が国際条約として発効された。2015年5月現在、195の国と地域がこの条約を締結している。


⒊条約採択後

日本国内では、いろいろなところで子供の権利を守ろうという動きが出ている。兵庫県川西市が「子供の人権オンブスパーソン条例」を制定、大阪府箕面市が「子ども条例」を制定した。条例を批准してから2年以内は、その後5年ごとに国連で「子どもの権利委員会」で国内の子どもの権利を守る取り組みを、政府・民間団体(NGO)が報告しなければならない。委員会は報告を見て、各国に指摘をする。日本は1998年に報告した際に、子どもの休息・余暇の権利を実現できる仕組みを考えるよう指摘された。国連では現行の「子どもの権利条約」を見直して、武力紛争への子どもの関与に関する選択議定書、子どもの売買、子どもの売春および子どものポルノグラフィに関する選択議定書、通報手段に関する選択議定書が採択された。 しかし、その一方で教育の現場ではいじめや校内暴力が増加している。


⒋参考文献

unicef [1] 山川出版社 日本史B用語集改訂版   日本ユニセフ協会 [2]


suzuki


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成