自然災害2
出典: Jinkawiki
目次 |
自然災害
自然災害
自然災害とは
危機的な自然現象(natural hazard, 例えば気象、火山噴火、地震、地すべり)によって、人命や人間の社会的活動に被害が生じる現象をいう。
日本の法令上では「自然災害」は「暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火その他の異常な自然現象により生ずる被害」と定義されている(被災者生活再建支援法2条1号)。
単なる自然現象が、人的被害を伴う「自然災害」に発展したり、災害が拡大したりするには、現地の社会条件が大きな影響を及ぼす。
巨大地震と火山噴火
四川大地震
2008年5月12日、現地時間の午後2時28分、中国四川省の四川盆地北西部で発生した地震。地震の規模を表すマグニチュードの値は、アメリカ地質調査所の解析でMw7.9、中国地震局の発表でMs8.0だった。Mwは、断層運動の解析から得られる「モーメントマグニチュード」で、Msは地表を伝わる地震波から得られる「表面波マグニチュード」である。この地震のエネルギーは、1995年の兵庫県南部地震の約30倍に匹敵する。強いゆれと、頻発した地すべりによって、多数の建物が崩壊した。中国の国営通信社である新華社の報道によると、2008年6月10日の段階で、死者6万9146人、負傷者37万4072人、行方不明者1万7516人におよび、被災者の総数は4616万人にも上るという。地震は、大きく「プレート境界地震」と「プレート内地震」の二つに分けられる。プレートどうしの境界で、プレートが別のプレートの下に沈み込んだり、プレートどうしがぶつかりあったりすることで発生するのがプレート境界地震である。一方、プレートの内部の断層が動くことで発生する地震が、プレート内地震である。断層とは、地震や岩石のずれのことである。中国は、ユーラシアプレートの中にあり、プレート境界が存在しない。つまり、四川大地震はプレート内地震である。通常、プレート境界地震のほうが、プレート内地震よりも地震の規模が大きい。しかし、プレート内地震は震源が地表近くにあるため、兵庫県南部地震のように大きな被害をもたらすことがある。巨大地震に詳しい、東京大学地震研究所の佐竹健治教授は、「四川大地震は、プレート内地震としては最大級のものといえます」と話す。